教育出版「中学社会歴史」批判最終回(現代+蛇足)
いよいよ最終回です。勢いで書いてしまいました(笑)
第7章 現代の日本と世界
2.国際社会と日本
マル1.超大国への抵抗 冷戦下の動き
マル2.巨大コンビナートの出現 高度成長の光と影
ご近所調査隊 戦後の地域の移り変わりを調べてみよう
マル3.豊かな暮らしのきしみ 国際社会の動きと国民生活
マル4.変更する国際社会 冷戦の終結と国内政治
マル5.わたしたちの生きる時代 現代世界のなかの日本
ひとびと探検隊 現代に生きた人々 平和を願う人々
マル(番号なし).世界のなかの市民の一人として
マル1からマル4まであまりコメントありません、外国の話が多くて、日本の話が少ないように感じるくらい。また、どうでもいいけど、この「ゴミの山の前でにこやかに歌いそうな女子中学生」って、萌えないなあ(笑)
マル5.わたしたちの生きる時代 現代世界のなかの日本
北朝鮮による拉致被害が大きく取り上げられています。それはいいのですが、中身は問題。
『2002年には日朝首脳会談がひらかれ、両国は国交の正常化をめざす日朝平壌宣言に署名しました。北朝鮮は日本人拉致の事実を認めて謝り、一部の拉致事件被害者の消息を明らかにしました。そして被害者の一部の帰国が実現しました。しかし、日本政府は、明らかにされていない被害者の消息、および被害者の家族の帰国を求める交渉を、なおもねばり強くつづけています。』
北朝鮮が明らかにした消息がウソであり、その後も不誠実な対応が続いていること、全く書かれていません。特に、「被害者の家族の帰国を求める」とは、横田めぐみさん他の被害者は既に死亡、という北朝鮮の主張に沿った書き方でひどい。当然「被害者全員の帰国を求める」と書くべき。
これで歴史の教科書はおしまいです、と思ったら…
この後の4ページがとんでもない。サヨクのチラシと言っても過言ではないくらい。
平和を願う気持ちはのんべも人一倍強い。戦争なんか冗談じゃない。でも「憲法9条」「非核・平和都市宣言」の言霊だけで日本が守れるのでしょうか。もちろん、強い自衛力なくして日本が守れるはずもありません。原爆を二度と食らわないためには、原爆無力化兵器が開発されるまでは、アメリカの威を借りるか、核武装する他ないでしょう。
自衛力強化に反対する「反戦平和運動」こそが、軍靴の音を聞かせるもの。憲法9条教信者とは、祈りで平和を実現する聖者なのでしょう。その裏で戦争大好き連中が高笑いしていますけど。
話をこの見開きのコラムに戻しますが、反戦平和運動をとりわけ取り上げているのは、反戦平和こそが尊い、という刷り込みをしようというもの。極めて危険です。
「世界市民」の推奨?「歴史」の教科書ですよ?
「阪神淡路大震災でボランティア活動をする中学生」は素敵な写真ですが、それなら現代史のひとこまとして、阪神淡路大震災(それに同年のオウム事件)を取り上げるべきでしょう。
小見出し「生活環境を考える」は、全文引用してみます。
『現在、世界の一体化がますますすすみ、多国籍企業の活動が活発化しています。また、インターネット、Eメール、携帯電話などが急速に広まり、情報は一瞬のうちに国境をこえていくようになりました。
日本は、第二次世界大戦後、世界有数の経済力をもつ国に発展しました。しかし、1990年代からつづく経済不況のなかで、失業者がふえ、家庭・学校・社会では、人と人との結びつきが弱まっています。いっぽうで自然環境も破壊されています。あらためて、自然環境や資源を守り、自分と異なる考えをもつ人々との間に、親しい結びつきをつくり出すことが求められています。』
これ、事実の羅列?不況だから人々の結びつきが弱まっているの?「あらためて」以下の文章はなに?プロパガンダを狙ったのはわかるけど、なんだかよくわからん文章になってます。蛇足の爪か(笑)
小見出し「人権を尊ぶ」は、「人権擁護法案」を思い起こさせるような内容。
『女性や子どもの人権を尊重』って、これ以上尊重してどうするんですか。また、多くの日本人は『在日外国人、外国人労働者への差別や偏見』などもってません。合法的に日本に来て真面目に暮らしている外国人は素晴らしい仲間です。ただ、犯罪者を許すな、ゴミ出しなどのマナーを守らないのは困る、わがまま勝手を通すために被害者面するな、と思うだけ。それを「差別と偏見」などと書くのはサヨクの手口です。
小見出し「平和を築く」は、ご想像の通りですが、一言だけ。
『戦争の放棄を宣言した日本国憲法と非核三原則を守り』って、非核三原則は日本国憲法と同列かよ(笑)
これで一通り読み終わりました。アタタタタタタタ…オワッタ…非常に忍耐力のいる作業でした…読者のみなさまもお疲れ様でした。
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