不敬を覚悟で皇室典範に意見

2007年6月24日 (日)

寛仁親王殿下のご恢復をお祈り申し上げます

三笠宮寛仁さま、アルコール依存症で入院治療』(読売)

びっくりしました。寛仁親王殿下の早いご恢復をお祈り申し上げます。

勝手な憶測ではありますが、相当なストレスがかかっていらしたのでしょう。寛仁親王殿下に余計なストレスを与えた連中の代表はなんと言っても朝日新聞、今でもぞっとする恐るべき不敬の寛仁親王殿下黙れ社説『寛仁さま 発言はもう控えては』(朝日社説2006/2/3)(文字化け時は、表示-エンコード-日本語自動選択)。この数日後、秋篠宮妃紀子殿下のご懐妊が発表され、自ら黙るハメになったことは記憶に新しいところです。

寛仁親王殿下のご意見を復習します。
・皇籍離脱した旧皇族の皇籍復帰
・女性皇族(内親王)に旧皇族(男系)から養子、その方に皇位継承権
・廃絶になった秩父宮や高松宮の祭祀を旧皇族に継承、宮家を再興

悠仁親王殿下のご誕生以来、すっかり皇室典範問題は封印されてしまいましたが、やはりこのままでは心許ない。悠仁親王殿下に近い世代の皇族はみな女性、ご結婚なされば臣籍降下なさいます。悠仁親王殿下がご即位なさるときには皇族ゼロ、という可能性が大きくなります。

寛仁親王殿下に安心なさって頂くためにも、ぜひ将来に禍根を残さない形での皇室典範改正を考える必要があります。

のんべの意見は以前記載した通り以下の通り。
・内親王殿下・女王殿下に旧皇族方が婿入りして宮家を継承
・そこで誕生なさった親王殿下・王殿下には皇位継承権
旧皇族方が単純に復帰する方法に比べて内親王殿下・女王殿下とのご結婚という制約が付きます。みな大正天皇陛下のご血筋になられるので、国民の理解が得やすいと思うわけです。

そして女王殿下5名がみなお年頃、秋篠宮家の内親王殿下ももうすぐお年頃ですので、一刻も早い改正が必要と思っています。

この案は、女王殿下・内親王殿下、また女王殿下の親である寛仁親王殿下にご負担をかけることになるのがまことに心苦しく、もしこれでストレスが余計にかかっては実に申し訳ない限りではありますが…

(続きは記事の保存です、当面はリンク先をご覧下さい)

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2007年1月 4日 (木)

皇室典範、真の改正への動きを歓迎

まだ頭が正月ぼけで新聞を読んでも記事にする気が起きないのですが、かついちさんからTBも頂いていますし、これだけは忘れないようにしておかないと。

安倍首相、女系天皇容認白紙へ 典範改正視野に議論(産経新聞)

例の「有識者(?)会議」はまだ活きていたのですね。あほくさ。安倍首相もやっと動き出した、ということでしょうか。

メンバーの入れ替えが行われるようですが、今までのような無識者ではなく、ちゃんとした有識者が選ばれることは当然として、皇族方にもオブザーバー参加願うか、最低限意見を確認して頂きたいと思います。

「女系天皇」など認められない(私の個人的見解ではなく、日本の伝統として許されない)、および、「女性天皇」は無理、ということは既に何度も述べたとおりなので、旧皇族方の皇族復帰や継承を中心に議論がなされるものと思います。

私の個人的見解は、篠沢教授の意見に近く、内親王殿下・女王殿下に旧皇族方が婿入りして宮家を継いでいただき、そこで誕生なさった親王殿下・王殿下には皇位継承権を持って頂く、というものです。新しい有識者会議ではどのような議論がなされていくのか注視していきたいと思います。

安倍首相は、平成の新井白石になってほしいですね。

-------以下、記事より-------
 安倍晋三首相は、政府の「皇室典範に関する有識者会議」(座長・吉川弘之元東大総長)が平成17年にまとめた、象徴天皇制の維持を目的に女系皇族にも皇位継承権を認めるとの内容の報告書を白紙に戻す方針を決めた。秋篠宮家に悠仁(ひさひと)さまが皇室の約40年ぶりの男子として誕生され、報告書の前提条件が変わったと判断した。ただ、皇位の安定的継承は依然、課題として残っており、男系による皇位継承維持の方策について、皇室典範改正や特別措置法制定を視野に、政府部内で議論を始める。

 男系継承は、125代の現天皇陛下まで一度の例外もなく続いており、現行の皇室典範も、1条で「皇位は男系の男子が継承する」と定めている。しかし、平成17年11月に、首相の私的諮問機関である有識者会議が父方ではなく母方の系統に天皇をもつ女系天皇をも容認する報告書をまとめた。これをもとに、政府は皇室典範改正案を国会に提出する方針だったが、昨年2月の秋篠宮妃紀子さまのご懐妊により国会提出が見送られた経緯がある。

 これに関連、安倍首相は官房長官時代の昨年9月、フジテレビの番組で有識者会議の報告書について、「ずっと男系で来た伝統をすぐ変えるかどうか、慎重になるのは当然ではないか」と発言していた。男系維持の方法としては、昭和22年に連合国軍総司令部(GHQ)の意向で皇籍離脱した旧宮家の皇籍復帰や、現在の宮家の継承などを挙げていた。

 ただ、皇室典範では、旧皇族の皇籍復帰や、皇族が養子をとることは認めていない。皇太子さま、秋篠宮さまに次ぐ皇位継承権3位の悠仁さまのご誕生で、現行法下でも当面の皇室存続のめどはついたものの、将来にわたって安定的な皇位継承が確保されたわけではなく、何らかの法改正が求められていた。

 このため、首相は、昨年9月の官房長官としての記者会見では、「皇位の安定的な継承のためには、皇室典範の見直しを含めた検討が必要だと考えている」と指摘。また、下村博文官房副長官も9月に、悠仁さまのご誕生を祝う集会で、政府として「新たな法律改正をどう考えていくのか、大切な時期だ」と表明していた。

 ただ、女系継承容認を打ち出した有識者会議は現在、形式的にまだ存続している。このため、首相は有識者会議のメンバー入れ替えや改廃についても検討する考えだ。

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2006年10月24日 (火)

「女系天皇」という言葉は誤用

天皇陛下は男系に限ります。それが2666年かそれ以上の伝統である、と本ブログでは言い続けています。
また、男系でも、女性天皇については、あまりにも負担が大きく無理、という主張です。

女性天皇可とする意見もあります。天皇陛下の激務を誤解なさっている方々かと思います。私も当初は女性天皇可かと思っていましたが、いろいろ調べるとそりゃあ無理だあ、と思うようになりました。
もしそうでなければ、愛子殿下が陛下になられたときの負担をかわいそうと思わない方々などですので、そんなのは相手にすべきではありません。まあ、今回はそれ以上の議論はしません。

いわゆる「女系天皇」が是である、という意見もあります。ここではその「女系天皇」という言葉について一言。

川村けんとの「いい加減にします」』では毎日記載なさっているのでそちらを見て頂くのが早いかと。
川村けんとさんのお言葉『今次の皇室典範改正問題の論点は「女系天皇を容認するか否か」ではなく「男系天皇を放棄するか否か」』に尽きています。

以下、補足。

男系とは何か。それは、父親を辿れば(極端なことを言えば)神武天皇にたどり着くこと。
もちろん、はるか昔に臣籍降下(天皇の血筋でありながら宮家から外れ一般人になることの戦前までの言い方)なさった方は男系ではありますがいまさら天皇になる、というわけにはいきません。例えば清和源氏は清和天皇の男系の子孫ですが、清和源氏の傍流(もちろん男系)の足利尊氏は朝敵、その子孫が天皇になるわけにもいきますまい。したがって、現代の常識で言えば、現存する各宮家に加え、GHQの命令で臣籍降下した旧宮家までの男系子孫を男系というのでしょう。

それに対し、女系とは男系以外。例えば黒田清子様は男系ですが、既に民間人になられてだんな様は天皇家の血筋ではない。したがってそのお子様が産まれた場合でも、男系ではありません。

だったら女系か。黒田清子様または美智子皇后陛下を開祖とする女系とも言えますが、もし黒田清子様のお子さまが天皇になられたら、天皇家から見れば男系でも女系でもありません。

本来、民主主義ではなく伝統で決めるべき問題だから、男系の天皇しかあり得ないことは、議論も不要で自明のことです。

しかし、多くの国民に誤解を受けたままで反感を買うようなことはあっては困ります(なお、ここで言う国民にいわゆる「市民」は含みません)。マスコミや各ブログでは(私もつい使っていたので大いに反省)「女系天皇」という不正確で誤解を招く表現はぜひ修正していただきたい、と思います。

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2006年10月18日 (水)

皇室典範問題、祝議連発足!これを機に少し整理

Koukyo_ishibashi_3嬉しい記事がありました。
『男系維持派の議員連盟発足 皇室典範改正案策定へ 』(SankeiWebより)

『男系による伝統的かつ安定的な皇位継承を目指す超党派の議員連盟「皇室の伝統を守る国会議員の会」が17日、発足…会長には自民党の島村宜伸元農水相…呼びかけ人は、無所属の平沼赳夫元経済産業相、民主党の渡部恒三前国対委員長、国民新党の綿貫民輔代表ら34人、メンバーには青木幹雄参院議員会長ら201人が名を連ねた。…皇室への敬愛をはぐくむ学校教育の充実や、不備の多い皇室経済法の改正を求める運動方針を採択した。』

うん、文句ありません。この人達ならきっと変な方向には走らないでしょう。私もこれを機に整理しておきます。

言いたいことは、

・いわゆる「女系天皇」は伝統に反する以上ダメ、男系維持が必須。

・日本国憲法に奪われた皇室典範を皇室に返せ

・悠仁親王殿下お一人ではあまりに心配。暫定の対策として、宮家の内親王殿下・女王殿下に旧宮家の方を迎えられるように特別立法をすべき。

今思いつくのはこんなところです。(皇室経済の問題は論じません)

Q&A形式でいくつか補足。蛇足ではないつもり。

Q.皇室に婚姻の自由などの人権はないのか?
A.ありません。

なんかいきなり顰蹙を買いそうな書き方ですが…日本国憲法の天皇に関する条文を読めばわかります。財産権、言論の自由、職業選択の自由、参政権、婚姻の自由…など皇室には存在しません。皇室の家法である皇室典範は皇室が決める権利があって然るべきと私は思いますが、発言すれば、朝日新聞が「黙れ!」と一喝します。朝日サマはなんせ偉いから、ねえ…

Q.素朴な疑問、なぜ男系?
A.素朴な答え、日本と皇室の歴史と伝統

よく、それ以上の根拠を求める方がいらっしゃいます。しかし、歴史と伝統って根拠などあるはずもない。2666年続いている伝統です。2666年は神話の世界だと言う人でも、少なくとも1200年くらいは誰でも認めるでしょう。ヲシテの世界を信奉する人たち…私もそう…にとっては6000年の伝統になるわけです。それを、現代人の一部の都合で変えて良い、などというのは現代人の傲慢。

Q.皇室典範問題は民主主義で解決すべき
A.政治権力に影響のない伝統と祭祀の問題は民主主義になじまない

日本は有難いことに民主主義の国です。一党独裁やら主体思想やらには無縁。しかし、勘違いしてならないことは、民主主義とは政治権力を信託するためのもの、ということ。政治権力と無関係である伝統と祭祀の問題は、民主主義とは無縁です。

伝統の根幹は、政治権力にかかわらない限り、民主主義原理で決めるべきものではありません。ただ墨守すべきもの。もちろん、伝統の表面は、時代にあわせて変えてもいいかもしれません。洋服を着るようなものです。公家の制度などはそうですね。そして、天皇家の伝統の根幹は万世一系(男系)であるということです。

Q.
皇室典範のあり方について、引き続き大いに議論すべき
A.特別立法を数年内に行い、将来は憲法を改正して皇室に返すべき

悠仁親王殿下ご誕生で問題を先送りにすべきではありません。宮家の内親王殿下、女王殿下に旧宮家の方を養子(婿)に迎えることを認める特別立法で充分です。旧宮家の方が天皇になるのは違和感があるかも知れませんが、例えば将来敬宮愛子内親王殿下に旧宮家の方を婿に迎え、そこで新宮様が産まれれば、男系でもあり、しかも今上天皇陛下と血がつながっているので、誰も違和感を持たないでしょう。

ただ、寬仁親王家、高円宮家の女王殿下が適齢期かそれに近くなっていらっしゃいます。このままでは落ち着かないでしょうから、早く典範の特例法を決めて宮家を継いで頂きたいと思うものです。

また、皇室典範は皇室の家法。憲法下にあるのは違和感があります。政治的権力を持たない皇室の家法は民主主義で決めるべき問題ではなく、歴史と伝統を継ぐ皇室の方々にお任せするのが妥当でしょう。皇室典範は、原則として天皇家にお返しすべき。ただ、全く民意を聞かないでいいか、ということはないので、三権の長が参加する皇室会議にお任せするのが妥当なところでしょう。

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2006年9月18日 (月)

天皇家男系伝統を、呼称と敬語から考察

先日、satou_dsaku様から以下のようなご意見を頂きました。
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日本語では、「おじいさん」「おばあさん」「おじさん」「おばさん」「おい」「めい」「いとこ」などの親族の名前に、男系女系の区別はない。英語などのヨーロッパの言語でも、親族の名前に男系女系の区別はない。
しかし、支那語、朝鮮語では、親族の名前は男系と女系とでは別の単語で表わされ、はっきり区別されている。支那朝鮮の人間は、日本人から「この人は私のいとこです」と紹介されると、男系か女系か分からず漠然としていて、道に迷ったような不安感を感じるらしい。
支那朝鮮には、宗族という男系血族集団があり、族譜という家系図を作っている。異性不養という原則があり、子供が女子だけの場合は、日本のように婿養子をとることはなく、娘は嫁に出してしまい、同じ宗族の中の男子を跡継ぎにする。男系死守論者の言い方では、Y染色体を先祖代々守っているわけだ。
日本人にとっては、男系でも女系でも先祖であり子孫である。支那朝鮮では、男系だけが一族の先祖、子孫であり、女系はない。支那朝鮮の人間にとっては、男系がとぎれるのは、一族の滅亡である。
天皇の男系制も、この中国や韓国の制度と同じようなものだろう。古代日本が支那から漢字や仏教など文明を取り入れたときに、天皇の権威付けのために男系制も取り入れたのだろう。
男系死守論者は、「マスコミが女性天皇と女系天皇の違いをはっきりさせず、無知な大衆をだまして間違った方向に進めようとしている」というが、もともと日本の文化というものは、男系と女系の区別がないから、そうなっているのだ。支那朝鮮の人間なら、男系と女系の区別は当然のことで、言われるまでもないことだ。
言語学的にみて、男系女系の区別をしないことこそが日本文明であり、区別するのが支那朝鮮であるのは明らかだ。
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それに対して私は

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面白いご意見ですね。参考になります。
シナ・朝鮮では嫁は家の系譜に入れないし…従って旧姓のまま、夫婦別姓で進んでいる、と言う人もいるやに聞きますが、儒教原理主義による男尊女卑…娘では自分が死んだとき供養してもらえない(供養にならない)。シナ・朝鮮の原理は男系そのものです。
また、シナ語では日本語で言う「いとこ」は8種類でしたか?例えば父親の姉の子、妹の子、兄の子、弟の子、母親の姉の子…という具合に言葉が違うやに聞いています(私はシナ語は一切わからないので伝聞にすぎませんが)。
日本語でもその伝統がかすかにあって叔父、伯父は一応かき分けますが全然意識しませんね。みんな「おじさん」「いとこ」。嫁に出した娘の孫は「そとまご」、婿を迎えた娘の孫は「うちまご」。全然差がない。
反論は、折角ですからそのうちひとつの記事にしてみたいと思います。言語学はあまり知らないので大した記事にはなりませんが…本当は、びーちぇさんから頂いたTB「伝統 古代の治世」を読んで頂くのが一番ですが、私なりの浅はかな考えを出してみるのも面白いかと。今晩は寝ます、おやすみなさい。
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と書いたっきりですので、続きを。
言語学は決して詳しい分野ではないので、自信はありませんが、日本語で以下のことは事実です。

1.目上の親類縁者を呼ぶ言葉は、他人を呼ぶことにも使う。
「おじさん」「おにいさん」「ママ」「おばあちゃん」など、元々は親類縁者を示す言葉のはずなのだが、他人に対してもごく普通に使う。

2.他人と話すとき、敬語は相手を基点とした使い方をする。
例えば、子供が友達と話すときにうちのおかあさんと呼ぶと間違え扱いされる。うちの母は、でないといけない。新入社員でも、お客さんからの電話を社長に取り次ぐときは「社長の小泉ですね、お待ち下さい」などと呼び捨てにするし、社長の話を伝えるなら「小泉は靖國に行くと申しておりました」と謙譲語を使う。もちろん、社長に対して「おい、小泉」などと呼び捨てにすることはできない。

3.天皇陛下、皇族方に対しては国内では絶対敬語を使う
例えば宮内庁職員が首相に話すとき、「陛下は靖國にこれから行幸する、と仰せになっていらっしゃいました」などと尊敬語を使う。間違っても「陛下が靖國に行幸すると申しておりました」などとは使わない。

1は、日本がみずほの国であることに由来すると思っています。田んぼ仕事は家族総出はもちろん、同じむらの人と協力しないとなかなかできないもの。だから少し目上の人は他人でも「おにいさん」になります。どこかの家の田んぼが荒れるとまわりも迷惑する。そこで子供がいなければ養子を取って継がせる、という文化が生まれてきたのでは、と思います。天皇陛下の祭祀の中で、稲作に関することは非常に重要です。

2は常に相手を尊重することを示します。一般の日本人同士は平等なんですね。

しかしながら、3は天皇陛下・皇族は庶民とは違って敬語の用法としては常に一番上にいることになります。

日本は天皇陛下を家長とする家族、と私はブログの小見出しで主張しています。絶対敬語と相対敬語を考えればその主張も成り立つはずです。

家長たる天皇家は日本の大黒柱、そこは男系でつなぐ必要があるが、日本という家の中にいる一般の家は限りは男系も女系もない。極論すれば血がつながらない養子でもよい。日本の伝統とはそんなところでないか、と思います。

先日、幕府も男系、と書きましたが、武士の集団は、幕府が柱で他は幕藩体制(など)に組み込まれている以上、やはり他の大名以下の家は男系女系は問題にならなかった、ということなのでしょう。

なお、天皇を家長とする家族、ということは、最近の親王殿下のご誕生でも思い知らされました。赤ちゃんが生まれて心から喜ぶのは家族ですから。

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2006年9月13日 (水)

日本は男尊女卑か?

TK様からTB頂いた記事を一部引用します。

表題『比の男女の格差』
『フィリピンでは男性より女性の方がよく働く…女性の方が男性より地位が高いことが多い。』
一部省略していますが、趣旨はここに記載した通りです。全文引用は原則として行わないことにしています。

『日本は…組織に入ると管理職は男性が圧倒的に多い…日本には男尊女卑の気風が強く残っていると思うし、それはそう簡単には消えないじゃないかとも思う。そして、これをフィリピン人に説明しても、ぜんぜん納得してくれなかった。やはり、国の歴史や文化によって、違うというのを肌で感じた。
フィリピンのアロヨ大統領が女性ということが、それを如実に表している。』

『かたや日本、先週、皇室で紀子さまが男の子を出産された。
その子が皇位継承権の3位に当たるらしい。日本は女性(正確には女系)に皇位継承できない。そして、日本中(特にマスコミ)が男の子誕生をを祝福していた。仮に女の子だったら、どんな報道がされていたのだろう。
男女平等だなんて言っている割には、それを叫ぶ女性が多い割には、皇位継承権に対して何か感じないのであろうか。皇室に男尊女卑がある限り、この国の男女平等はまだまだだと思ってしまう。』

TBいただいたので、以下のようにコメントいたしました。
『TB有り難うございます。
「皇室に男尊女卑」というご意見には賛成しかねます。そう見えてしまうのは仕方のないことかも知れませんが。男系の理由は「伝統」、TBいれますが、それよりびーちぇさんのサイトご覧いただくほうがよいと思います。(TBページ内にリンクがあります)
日本の男尊女卑は「サラリーマンの職場」に関する限りはその通りと思います。武士の伝統なのかも知れません。しかし、まずどの家庭でも女性が財布を握っていますし、どうみても女性の方がいきいきしていますし、だいいち(性差による寿命の差以上に)女性が長生きです。』

それに対して、ぴかちゅうさまから以下のように反論頂きました。
『「伝統」であればイコール男女不平等でもかまわないという論理はおかしいと思います。「伝統」は守っていった方がよいものと改革していく方がいいものと両方あるからです。男系=Y染色体の継承を重んじるということ自体、大昔男女差別がなかった時代から私有財産制度が始まるとともに生まれてきた男女差別なのです。日本において男性のみで担われている伝統芸能のようなものとは違って、皇室の男女不平等という伝統はそろそろ改革すべき時代を迎えていると考えます。』

まず、ぴかちゅうさまにはまことに礼儀正しく反論頂いたことに感謝いたします。こちらのブログのTKさまもぴかちゅうさまも、ブログを読む限りとても素敵な方とお見受けしました。考え方は違っても、一緒に呑んだら実に愉快だろうなあ、と思います。こういう方々からTB頂いたり反論頂いたことに感謝します。

意見の違いは明らかです。再反論するのにTKさまのブログのコメント欄はまずいと考え、ここで反論することにしました。

まず、何を以て「男女不平等」というのか、ということが意見のわかれるところかと考えます。天皇になれるのは男系男子のみ、というのが私の考えで、それが「私有財産制度が始まるとともに生まれてきた男女差別」とは思えないのです。

根本論で言えば、日本で女性が差別されているどうか。確かに組織において管理職や社長の数などでいえば大差があります。でも、日本の伝統である農家では一家総出が当たり前です。前回の議論で述べたように商売の家でも無能な男児は「与太郎」で、今も変わりません。

今の世で、たとえば定年後の男性は、会社でどんなに偉かったとしても家事を手伝わないと奥様から「粗大ゴミ」どころか最近は「産業廃棄物」「粗大生ゴミ」扱いにされるそうです。妻に先立たれた男性は早死にする傾向がありますが、夫に先立たれた女性は長生きする人が多い。もちろん、家庭で財布を握っているのは妻が圧倒的に多い。夫婦げんかの勝率は妻が圧倒…かどうかは知りません(私は頑張ってる!)。そして、平均寿命は(性差以上に)女性が長い。さらに、最近は男女産み分けがある程度可能になっていますが、女の子希望が圧倒的に多いとか。

書いていてつくづく思いますが、呆れるほど「女尊男卑」の国でしょう。

天皇になれないことがそんなに男尊女卑か。皇室典範では、女性は結婚によって皇室から離れることができますが、男性はできない。天皇陛下は好き好んでなったわけではありません。おそらく、日本で一番大変な激務です。四六時中国民のために祈る。ストレスがたまっても外で一杯ひっかけるわけにもいかない。発言の自由もない。心の安まる暇がありません。そして、亡くなるまで退位できません。

女性はまず子供を産むことがすさまじく大変な役目です。お産の痛みに男性は耐えられず死ぬだろうと聞きます。
女性天皇が在位中結婚も出産もしたことはありません。おそらく、出産の大業と天皇の激務は両立しません。私は、とてもかわいい愛子内親王殿下にそんな思いをさせたくありません。

ただ、女性天皇が本当に物理的に無理なのかどうか、私は無理だと思いますが、真実はわかりません。国民にも国会議員にもわかりません。わかるのは皇室の方だけです。女性天皇の可否は、皇室に決めて頂くしかないはずです。民主主義で決める問題ではないのです。

女系天皇はどうか。女性天皇がだめで女系天皇がいい、という人もいないでしょうが…
これは結局伝統に反するとしか言いようがありません。そして、これも最後は皇室でお決め頂くよりないこと。

伝統芸能で男性しかできないものがあるのはなぜか。相撲で土俵で女性が闘うどころか上がってもいけないのはなぜか。合理的根拠はなくとも、伝統に従う以外にないと思います。

祭祀にからむ伝統を軽視してはいけないと考えます。二礼二拍一礼にも根拠はない。皇室典範の問題は、宗教観の問題かも知れません。

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2006年9月12日 (火)

日本の伝統とシナ朝鮮の伝統は心が違う

びーちぇさんにTB頂いた「伝統 古代の治世」とその次の記事「皇位継承 古代における女性の尊さ」を読んで大いに教えられました。もっと簡単なことでした。びーちぇさんに多謝!

天皇家の男子男系という伝統の心(芯)は女性の尊重です。
そして、日本という家族がいちばん。

シナ皇帝や朝鮮王の男系の伝統は女性蔑視によるものです。
大事なのは皇帝・王様だけ。

男系という言葉は同じ
でも根本的に心(芯)が違う。それが日本の天皇家が圧倒的に永い伝統を継いでいる由縁かも知れません。

心の違いに、おそらく、諸君の酒井氏は
前の記事の追記部分にて論文紹介を試み、難解さに玉砕)気づいていないことでしょう。

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男系はシナや朝鮮の伝統?

昨日書いた記事の最後の部分について続きを書きます。

--昨日の記事-----------
「諸君」に誰かが「日本は養子を取る伝統がある国で、シナや朝鮮は男系以外認めない国。男系にこだわるのはシナや朝鮮の伝統である」という趣旨の論文を載せていました。面白いですね。確かに商家なら有能な番頭を婿にして継がせることは普通だし、大名でもお家大事、跡継ぎがなければ末期養子を取ることもありました。なるほど、これも日本の伝統ですね。長くなったので次の機会に論じます。
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まず、男系を堅守したのは天皇家だけかどうかを考えます。


武家の頭領の幕府
鎌倉幕府の源氏政権は、源頼朝、義家、実朝で途絶えました。執権の北条氏は実権を奪うためお飾りの宮将軍を迎えました。もちろん北条氏は男系で継いでいます。
次は足利幕府。これも初代尊氏から15代義昭まで男系です。
最後に徳川幕府。男系を絶やさないために御三家・御三卿が設けられたのも宮家と同じく血のバックアップです。4代家綱の危篤にあたり、酒井忠清が有栖川宮家から宮将軍を迎えようとしたが徳川光圀らの反対でできなかったなど、やはり男系維持は当たり前です。このように、幕府は男系が途絶えたら終わりでした。

公家側頂点の藤原氏
鎌足以降、平安時代までは間違いなく男系相続。五摂家になって以降も、多分男系で継いでいるのでしょう。(系図を全部みたわけではないので自信なし…詳しい人に聞きたいです)

以上のように、最高権力者はどこも男系です。最高権力者の由縁には血も必要だったのです。

一般の大名や商家はなぜ養子が一般的だったのでしょうか。要するにいつ潰れるかわからない組織で、家来や使用人側の事情です。
つまり、馬鹿殿率いる大名は幕府により取り潰しに遭い、家来は浪人になる、つまり失業します。それを防ぐためには馬鹿殿は引退させられ、養子を迎えることになる。商家も商売下手なら潰れます。主人はまず家業大事ですので(でないと使用人に見放される)、与太郎は排除して養子を取ります。

商家にせよ大名にせよ、家来や使用人側の事情により、血や伝統より組織防衛が優先されたわけです。

つまり、「日本の伝統は養子」というのは物の半面しか見ていないということです。


さて、天皇家についてはどうなのか。正当な日本の祭祀王は天皇だけです。他には存在しません。代替可能な権力者、一般人、さらにシナ王朝や朝鮮王朝と比べて天皇家はどうこう、などという
議論は成立し得ないのです。
従って、皇室典範を議論する上で拠って立つべきところは、結局のところ、万世一系125代の伝統のみです。

以下、蛇足。井上前判事に怒られるのは覚悟…。
最高権力者の由縁が血だったのは昔の話、現代の日本は民主主義、由縁は国民。同様に、憲法上も日本国民統合の象徴が天皇で伝統のことは「皇位は、世襲」としか言ってないよ、という意見もあるかも知れません。

しかし、憲法があまりに唯物論的に偏っているのが問題なのです。何度も書いて飽きられていると思いますが、天皇は祭祀王。神聖不可侵であり、そして、原則として政治的無能力です。(政府が機能しなくなったときの最後の砦ではありますが…)

民主主義とは政治の原則。祭祀の問題はいつも書くように民主主義にはなじまない問題。シナや朝鮮にはない万世一系125代の伝統が最重要です。実にわかりやすい話です。何度でも書きますが、万世一系125代の伝統を崩してはなりません。


こちらに続きます。

9/12夜追記
諸君10月号に酒井信彦氏(元東大教授)が書かれた記事でした。
表題「女系天皇こそ日本文明に適う」
副題「男系絶対主義の主張はシナ・朝鮮の日本蔑視の論理を肯定することになりかねない。何故か?」
というものです。
シナの男系は厳密・純粋なのに対し、日本の皇室は女性天皇がいる、皇族出身の皇后多く、古代には近親婚も多い、これは男系絶対視からみれば明らかに劣る、というような記述があります。この、劣る、というのはシナの論理に過ぎず、文化・文明の差である、とも記述もあります。だから男系絶対主義はシナ・朝鮮の日本蔑視の思想と重なる。にこだわるな、ということ、らしい。今の日本は民族精神を抜かれた馬鹿と罵倒し、そんな状態では女系・女性天皇でも一向にかまわない、とにかく男系絶対主義を振りかざすとシナ人・朝鮮人に頭が上がらなくなるなど。日本の男系がシナや朝鮮の男系とは違う、ということがなぜにシナ人の方が偉くなるのか、私にはわからないし、全体的に難解な論文で私の能力では要約もできない(馬鹿と罵られること必至)ので、読みたい方は諸君を買うか立ち読むかして下さい。

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2006年9月11日 (月)

皇室典範問題について再度記述

新宮様が誕生なさって皇室典範問題は一段落、しばらくは国会で議論されることもないでしょう。しかし、女系・女性天皇を支持する勢力が陰で頑張りを見せるのは目に見えているので、本ブログでも再度問題を俎上に上げておきましょう。

言うまでもなく、天皇は男系の万世一系。2666年続いた伝統を変えるなどというのは暴挙そのものです。ある人のブログで
『「なぜ男系でなければいけないのか」という素朴な疑問にも「皇室の歴史」という以外に明確な回答を聞いたことがありません。』
という意見をみかけましたが、素朴な疑問には素朴な答え、記述の通りです。皇室から歴史を否定した瞬間に伝統的な皇室ではなくなり、新しい皇室…つまり王朝の交替、「禅譲」…となるわけです。


伝統とは何か。言い換えに過ぎませんが、今上陛下は、万世一系の第125代天皇であるということ。日本国憲法により定められた第2代天皇?というなら女系天皇もOKでしょう。

WILLか諸君か忘れましたが、西欧民主主義は同時代人の意思のみが尊重される、という旨の記述がありました。伝統・歴史という先祖の無言の言葉に耳を傾けなければならないのが皇室典範の問題。民主主義で解決すべき問題ではありません。(ついでながら、政治家は子孫のために考えて同時代人からぼこぼこに叩かれるのが本来の役目でしょう。政治家諸氏は理解しているのでしょうか)

有識者と称する…なんと不遜な…人たちが皇室典範について片手間にほんのちょっと議論?し、やっぱり変な結論がでかかったまさにそのときに、新宮様ご懐妊が分かりました。これは先祖の無言の言葉である、となぜわからないのか不思議です。あ、わかる人ならあんな議論はしないか…。


PS.「諸君」に誰かが「日本は養子を取る伝統がある国で、シナや朝鮮は男系以外認めない国。男系にこだわるのはシナや朝鮮の伝統である」という趣旨の論文を載せていました。面白いですね。確かに商家なら有能な番頭を婿にして継がせることは普通だし、大名でもお家大事、跡継ぎがなければ末期養子を取ることもありました。なるほど、これも日本の伝統ですね。長くなったので次の機会に論じます。

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2006年6月 5日 (月)

内閣法制局の皇室観は相変わらず困ったもの

数日前のことですが、自民党内閣部会(木村勉部会長)は、皇位継承制度について、女性・女系天皇容認と男系維持の両論を併記した中間報告案をまとめたそうです。

その件につき、旧宮家の竹田恒泰氏のブログでは、自民党議員から聞いた話として「内閣法制局は、女系容認で改正をする強い意気込みを保っている」ことを紹介しています。相変わらずお役人さまは困ったもんだ…

なぜ内閣法制局のお役人さま方はそんな馬鹿な頑張りをしているのでしょうか。かわいい愛子様にぜひ天皇になってもらいたいのか(無茶苦茶なご苦労をおかけすることを知ろうとしないのか?)、旧宮家に恨みでもあるのか…それとも反日サヨクの集団なのでしょうか?
(そういえば集団的自衛権の解釈もサヨクっぽいですねえ、保有すれども行使できない、ってそもそも日本語として理解できません)

昨日の「功名が辻」で、光秀に向けられた信長の言葉に「朝廷もいらぬ、私が日本の王」というのがありました。あのセリフには私も賛成で、日本史上、実際に天皇を本当に廃すという意思を持っていた権力者は信長だけであろうと思います(道鏡はそこまでの意思があったかどうか…)。
←念のため。「セリフに私も賛成」というのは、そういうセリフを設定したことに賛成(いかにも信長なら言いそう)という趣旨であり、私が信長と同じく朝廷不要と思っている、などということではないことを付記します。
来週はいよいよ本能寺。「結果的にもっとも有利になった者が黒幕である」という原則で解釈すれば、光秀を動かした最大黒幕は朝廷。信長さえ倒せば、他の権力者候補は、「位打ち」でなだめられる者だけ、というわけです。

内閣法制局のお役人さま方は現代の信長になろうというのでしょうか。お役人さまほど信長が似合わないものはないからどう考えても不思議だし、信長も怒るでしょう。それとも、「霞関守
(カスミガセキノカミ)」「永田町守(ナガタチョウノカミ)」の位(?)でもほしいのかな?

しつこく記します。女系天皇/女性天皇はいずれも絶対ダメです。女系天皇は伝統により不可、女性天皇はそのお方の負担が非人間的なほど過大になる上、祭祀不可能の時期
(血の穢れ)があるという意味で無茶です。

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