「リスク」を減らすには、過剰反応しないのが一番
『微量放射線の影響』(47ニュース)
http://www.47news.jp/47topics/premium/e/207823.php
福島原発は未だ収束する様相を見せません。まあ、地震、津波、水素爆発であれだけぶっ壊れて、収拾不能になりかかったところを、東電関係者、自衛隊、消防、警察などのみなさんが決死の覚悟でとりあえず押さえ込んだわけですから当然、官邸主導で無理矢理作られた工程表通りに行く可能性は極めて低いでしょう。その間、地震・津波が来ないことを祈るばかり。
しばらくは収束できない。となれば、「微量放射線」の問題はまだまだ続きます。これに対しては評価がわかれています。
両極端な例として
・稲恭宏博士「微量放射線は体にいい」説
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14012514
・鎌仲ひとみ監督「微量放射線の恐怖」説
http://blog.livedoor.jp/remix2chnews/archives/3073357.html
など。これは私的な印象に過ぎませんが、今回の原発事故をネタにして煽っているようにしか見えません(苦笑)
中共の原爆被害を告発している札幌医科大学の高田純教授も、「このレベルは問題ない」派です。
引用した47ニュースも問題ないレベル、という意見。
実際は…微量放射線を長期間浴びた日本人はわずかです。遺伝子情報も食生活も異なるチェルノブイリ周辺のデータなんぞ使えませんし、だいたい多数のがん患者説からほとんど影響ない説まであって、まともな統計が取られているようにも見えない。原発推進派と反原発派がそれぞれ恣意的に事例を紹介しているのは、全く非科学的。
薬の効果を確認するためには、患者群をわけて一部の患者群には偽薬(プラセボ)を飲ませます。数千人規模で、微量放射線を当てた群と当てたと偽る群に分けて統計を取ったことなどあるはずもない。統計的には「わからない」はずです。わからない以上、「リスク」(不確実性。好影響または悪影響を及ぼす可能性)があるのは間違いありません。
強いて言えば、中国がやたら核実験をやっていた時期があります。団塊の世代以下は、若い頃に気づかず相当の放射線を浴びているはず。しかし、あれが日本人に与えた影響は非常に小さい模様。
「リスク」はあります。でも、気にし始めればキリがない。職を捨てて避難するわけにもいかない庶民としては、まあごく普通の生活をするしかありません。避難指示などが出ている地域以外では、無理のない範囲で「リスク」を減らし、ごく普通の生活してればいいんじゃないですか。神経質になれば免疫力が落ちて「リスク」が高まります。
また、「子供」のリスクが大人に比べて高いのは明らか。薬だって子供には少なめにします。従って、郡山市のように、子供の「リスク」を減らすために校庭の表土を削り取る試みなどは、大いに賛成です。
とにかく、恐怖感に神経質になりすぎないこと。一時期、原発周辺から避難している方々に差別的行為をした連中がいたらしいけど、それこそ「放射能の恐怖」で頭がおかしくなったのでしょう。
これ幸いとばかり恐怖を煽った反原発派、情報を隠して国民の不信を買った政府民主党、「ただちに危険性はない」を連発しながら必要以上の完全防備で原発周辺に行って国民に恐怖感を煽った枝野官房長官。
これは「リスク」を大幅に高める行為で、許しがたいこと。そしてそれに騙されるのも、許しがたいことです。
※ここで「リスク」とは「危険性」だけではなく「影響を与える不確実な可能性」と理解してください。逆にいい影響があるかも知れない、それも「リスク」のうちです。
ついでながら、無理矢理事故のいい面を探してみましょう。
私は排外主義者ではなく、祖国も日本も愛する真っ当な在日外国人は国籍問わず大好き。でも、犯罪者や反日の在日外国人は嫌。今回の福島原発で、嫌な外国人はだいぶ出て行ったらしいので、治安が少し改善した模様。
日本の水源を買いあさっていた連中が、どうも逃げ出しつつあること。
原発の安全神話が崩れ、危険性が暴露されたこと。福島よりずっと危険性の高そうな「浜岡原発」が(菅首相の思いつきで)止められることになったこと。
節電の習慣が当たり前になったこと。いままでは、夜、明るすぎ。これで石原知事がパチンコ屋の昼営業を止めればもっといいけど…
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コメント
放射線についてはあまり気にしないのがよいでしょう。広島、長崎で実際に被爆された方でも結構長生きされている方もおられるようです。また、原爆が落ちたあと、すぐ爆心地近くで生活をされた方もおられるようだし、自分は年も年だし気にしていません。
投稿: おっさん | 2011年5月 8日 (日) 07時38分
仰る通りですね。実際、原爆実験や原発事故による人体への影響など、データの蓄積量も範囲も限定されたもので、そのわずかな情報すら国家の威信や機密に触れるとすれば開示もされないでしょう。従って臨床の知見などほとんど無きに等しいなか、手探りで俄か基準作りをしているのがホントのところじゃないかと思います。そうである以上、私たち一般人が疑心暗鬼になってもキリがありません。食料品への影響にしても浜岡原発の措置についても、「健全な常識感覚」に照らして判断していけばいいことだと思いますし、それしかしようがないとも思います。
投稿: 三四郎 | 2011年5月 8日 (日) 09時23分
おっさん様
ヒロシマの原爆死没者名簿には、亡くなった被爆者の名前が毎年書き加えられるそうですが、最近亡くなった人まで書き加えられているのは変ですよね。
囲碁の世界では有名な話、爆心地から約10kmで本因坊戦「原爆下の対局」、対局者が爆風で部屋の外に吹っ飛ばされたほどの威力だったそうですが、立会人の瀬越師は1972年に83歳、橋本宇太郎師は1994年に87歳、岩本薫は1999年に97歳、まで長寿を保ちました。
三四郎さん
そうでしょうね。少なくとも、適度な外部被曝が年寄りの体にいいのは、玉川温泉やら増富ラジウム温泉やらの繁盛ぶりを見れば明らかです。
子供に悪影響がある可能性が一番心配ですね。
チェルノブイリで明らかに問題になったのはヨウ素による甲状腺がんですが、一時期に多量の内部被曝、という話ですね。だから「長期の微量放射線」ではないし、多くの日本人はワカメやコンブをよく食べていてヨウ素は十分なはずです。だからそのリスクはそんなに高くはないだろう、と思ってます。
投稿: | 2011年5月 8日 (日) 11時05分