子ども手当は離婚手当??
『子ども手当迷走 基本設計を怠ったツケだ』(産経社説)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091219/fnc0912190311002-n1.htm
「子ども手当」とやら、まさに迷走しています。配偶者控除を切り捨ててこれをやろう、というのは家族破壊の思想、「子育ての社会化」というナチズムです(実際にナチはこれをやった)。民主党議員の殆どは、多分単なる票目当てのバラマキと思っているでしょうが、この案を作ったのは間違いなく極左です。
所得制限案まで出ています。それだけは絶対にやってはならない。以下、家族の所得で考える、という前提で書きます。夫婦それぞれの所得としたら、そりゃあ専業主婦いじめです。
2,000万円という意見がありますが、それではなんの意味もないので(追加のシステム開発を含む事務経費>>節減できる費用)、仮に1,000万で区切るとしましょう。
1,000万はそんなに裕福というわけでもない。教育費のかかる時期の子供が3人いてローンを払っていれば、決して楽ではありません。配偶者控除がなくなって増税だけされたらたまったものではありません。
ご主人が700万、奥さんが400万稼いでいるご家庭を想定しましょうか。配偶者控除はもともとないので増税にはなりませんが、家族単位と仮定する限り、このままでは貰えません。ところが離婚すればどうでしょう。子供二人いれば、2.6万×12×2で、60万ちょいが貰えます。「子ども手当」どころか「離婚手当」です。
もっと極端な例は、ご主人950万、奥さん50万。配偶者控除がなくなって子ども手当もらえない。離婚手当くらい、ほしくなりますね。
偽装離婚もホンモノの離婚もわんさか増えるのは確実です。親権をめぐって醜い争いが起こる。「離婚手当」の奪い合いになるわけです。
子ども手当はもともと家族破壊の思想を持った代物。所得制限案は離婚手当化するもの。決して許されるものではありません。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
確かによく働いて高い収入を得ている家庭は控除廃止のせいで増税になるから、子ども手当てを納税に備えてためておかないといけないのに、もらえなくなったら悲惨ですよね。
このままでは住宅ローンを払えなくなって自己破産に追い込まれる人が増えるでしょう。
産経の記事、民主党批判は的を得ていますが、結局所得制限すれば支給してもいいかのような書き方、やはり問題ですね。
現金のばらまきはそもそもよくないことですし、就学援助などの補助があるわけで、貧困対策としては従前の制度を使えばいいわけです。
現金ばらまきで少子化対策になるわけではないし、そもそも高度成長期の人口爆発が収まったから減少に転じているわけで、少子化対策のような社会工学の発想はうまくいかないと思いますよ。
少子化対策を含む社会工学はもともと社会主義の発想で、産経がそれに乗っかるのは問題です。
人口が減り過ぎて普段の生活にも不都合が生じれば、そろそろ子供でもつくるか、という人が増えるでしょう。それだけのことです。
投稿: haru | 2009年12月19日 (土) 08時49分
haruさん
>増税になるから、子ども手当てを納税に備えて
私は子ども手当は貰えるつもりでいますが、はしごを外されて増税だけされたらたまったもんではありません。ただ、増税分は私がかぶって、「子ども手当」は全額貯金、子供が大きくなったときに渡すつもりです。国債乱発、子供達が将来払う税金こそが「子ども手当」の真の財源ですから、それは子供に渡してやらないと…
>産経の記事、民主党批判は的を得ていますが、結局所得制限
>すれば支給してもいいかのような書き方、やはり問題
そうです。なんだこりゃ、と思いました。
>少子化対策を含む社会工学はもともと社会主義の発想
はい。
投稿: 練馬のんべ | 2009年12月19日 (土) 09時09分
子ども手当に所得制限を導入するとしても、いまの児童手当より低い額にはできないでしょう。
だとすれば、夫700万円、妻400万円なら、サラリーマンであれば、離婚などしなくても子ども手当がもらえます。
夫の収入が800万円以下ですから。
いまも児童手当をもらっているはずです。
投稿: ゆうくんパパ | 2009年12月19日 (土) 20時26分
ゆうくんパパ様
あ、そうでしたか。確かに「所得の高いほうを扶養者」とするわけだから、そりゃあそうか。どう考えても不公平な制度ですねえ…家族合算すべきです。
投稿: 練馬のんべ | 2009年12月19日 (土) 20時50分
そういえば、今回の増税で賄いきれない分は、借金でまかなうんですよね。サラ金から借りて子供にお小遣いを上げるような話ですよね。
民主党政権の財政運営は必要もないのにサラ金に手を出して自転車操業に陥り遂に破産してしまう計画性のない人とよく似ていますよね。
投稿: haru | 2009年12月23日 (水) 07時23分
haruさん
サラ金からの借金なら、子供は相続放棄も可能、苦しむのは親ですが、今回の借金で苦しむのは子供達…子供達に親が小遣いをもらうようなもんです。ひどい話。
>民主党政権の財政運営は必要もないのにサラ金に手を出して
>自転車操業に陥り遂に破産してしまう計画性のない人
まさにその通りですね(怒)
投稿: 練馬のんべ | 2009年12月23日 (水) 08時13分