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2009年9月26日 (土)

教育出版「中学社会歴史」批判その9(第二次大戦)

民主党政権が誕生し、とんでもないことばかり起こるので、歴史教科書を読む気分にもなりませんでした。でも、せっかくここまで連載したのであと少し頑張ります。

第5章 二度の世界大戦と日本

2.第二次世界大戦と日本

マル1.独裁者の登場 世界恐慌とファシズム

マル2.孤立に向かう日本 満州事変から国際連盟脱退へ

マル3.政党政治の終わり 軍国主義の高まりと日中戦争

マル4.総動員の戦争体制 戦争のための生活統制

マル5.アウシュヴィッツのユダヤ人 第二次世界大戦のはじまり

マル6.占領下の人々 太平洋戦争と東南アジア

マル7.欲しがりません勝つまでは 戦時下の国民生活と植民地

マル8.おびただしい死者たちの上に 軍国主義の敗北

ひとびと探検隊 近代に生きた人々 外国から愛された人々~杉原千畝と浅川巧

マル1.独裁者の登場

Hatoraa『世界恐慌のもとで、社会不安が広がると、人々はファシズムの政治に期待し始めました。2009年には、日本でファシズムを目指すミンチ党のハトラーが首相になりました。ハトラーも独裁者になり、反対派や日本人を迫害しました』という記述が…あるわけない(笑)、正しくはもちろん、1933年・ナチ党・ヒトラー・ユダヤ人、です。(写真は一カ所のんべアサヒリ(笑))

冗談はともかく、スターリンについて記述がちょっとだけあり『スターリンの独裁が強まり、社会主義の建設を強引にすすめ、抵抗する農民や少数民族は弾圧されました』です。弾圧などという甘いものではなく、とんでもない大虐殺があったことは知らんぷり。

マル2.孤立に向かう日本

満州事変ではひたすら、日本が侵略して傀儡国家満州国を作り実権を握った、という立ち位置で書いてあります。要するに、東京裁判史観。東京裁判に証拠として採用されなかった名著『紫禁城の黄昏』で、満洲国は、満洲という土地に、満洲族一番の直系の王族が戻ってきて建てた国であることは、はっきりしています。

だいいち、満州は中共のものではなく、あくまでも満州人のもの。ところが、真っ先に中共による民族「浄化」の犠牲になりました。

そう書くと中共が怒るでしょうから、こういう偏った表現になっています。まあこれは教科書会社の責任とは言えず、近隣諸国条項がある限り仕方ないことですが…

マル3.政党政治の終わり

ここは酷い表現の連続。

小見出し「軍国主義の高まり」

二・二六事件の記述『軍部はこの反乱をしずめる…』とあります。全く不正確な記述。二・二六事件を鎮めたのは、昭和天皇陛下の断固たる決意です。陛下の決意が反乱軍に伝わったとき、将校は自決・出頭したのです。この表現では、軍が戦闘で鎮圧した、としか見えません。

小見出し「日中戦争のはじまり」

『同年(注:昭和12年)12月、中国の首都南京を占領しました。このとき、日本軍は混乱のなかで、多数の捕虜や住民を殺害して、国際的に非難を受けました(南京事件)(注1)』

注1『このことは当時、国民には知らされませんでした。国民がこのことを知ったのは第二次世界大戦後でした。』

はい、南京事件はあったことになってますね。国民がこのことを知ったのは第二次大戦後は間違いないとしても、それは1971年の本田勝一のアサヒル報道でしょ(笑)

南京事件は30万人説(だんだん増えます(笑))からまぼろし説まであるのだから、一方的に断罪するのは反則です。ただ、例の近隣諸国条項のせい…

小見出し『中国全土に広がる戦争』

Mao_2『蒋介石の指導する国民政府と毛沢東の指導する中国共産党の内戦…共産党は協力して日本に抵抗するようよびかけ、1936年、内戦は停止…』

まあそうなんでしょうけど、日本の相手は殆ど国民党だったんじゃないですかね。で、毛沢東の写真が大きく出ています。世界史上最高の大虐殺者なのに、触れてはいけないらしい。

その4.総動員の戦争体制

一番問題になるのは最後の小見出し「皇民化政策」でしょう。

『朝鮮人に対しては、日本人に同化させようとする皇民化政策がいっそう強められました。日本語の使用や、日本式の氏名にあらためること(注2)がおしすすめられ、神社への参拝が強制されました(注3)。』

注2『このことを創氏改名とよびます。』

注3『このような政策は、台湾でもすすめられました。』

創氏改名は、朝鮮式の「姓名」に加えて日本式の「氏名」を持つことを可能にした政策です。

Sasagetutu また、台湾で神社への参拝が強制されたということはないようです。学校行事で戦勝祈願の参拝があった程度らしく、普通の「習慣」で、「強制」というのは大げさ。この写真はその7に載っているもので、内地の様子ですが、似たようなもんでしょう。

NHKがJAPANデビューで参拝を強制したと言っていましたが、それの根拠を聞かれると答えられなかったそうです。

(「自由主義研究会」様、「台湾は日本の生命線」様を参考にしています。感謝)
http://www.jiyuu-shikan.org/rekishi74.html
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-762.html

マル6.占領下の人々

『アジアから欧米の勢力を追い出し、アジア民族だけで繁栄していこうという「大東亜共栄圏」を提唱…』

あれ、「東アジア共同体」とやらとよく似てますね(笑)

戦争の名前は「大東亜戦争」なのに「太平洋戦争」ばかり、注書きで小さく『政府は…「大東亜戦争」とよびました』。じゃあ「太平洋戦争」とは誰がそう呼んだのでしょうかね。

マル7.欲しがりません勝つまでは

朝鮮や台湾では、戦争末期に志願兵制度があらためられ、徴兵制がしかれました。多くの人々が「日本軍兵士」として戦場に送られ、また、多くの朝鮮人女性なども工場などに送り出されました』

志願兵制度で、応募が殺到して倍率が恐ろしく高かったことなどはスルーされていますね。そりゃそうか(笑)

マル8.おびただしい死者たちの上に

まず、この「おびただしい死者たちの上に」は表題としてふさわしいのですかね。前章の「欲しがりません勝つまでは」もなんとなく悪意を感じたけど、まあそれは当時の標語。この「死者たちの上に」って、意味不明でさらに悪い。死者に感謝と敬意を捧げ冥福を祈るのが当然なのに、「上に」とは死者を踏みつけにする表現、失礼の極みです。

『日本の降伏の条件を示すポツダム宣言』は正しい記述。意外でした(笑)

「日本は8月14日にポツダム宣言を受け入れて降伏…翌15日の天皇のラジオ放送』で、この記述だとポツダム宣言受け入れを決めたのが政府であるように読めるので、「天皇が決断し」の一語が欲しいところ。

また、「朝鮮…解放されました」は違うはず。朝鮮は米軍の占領下におかれて、「解放」されたのはもっと後です。
さらに、シベリア抑留死者数が「5万人以上」というのは少なすぎ。wikiでは37万説まで紹介しています。

もうひとつの大きな問題は、日ソ不可侵条約破棄、シベリア抑留、原子爆弾、などなど、連合国が日本になした悉くが戦時国際法に明らかに違反していることを全く記載していないこと。

Tiuneひとびと探検隊 近代に生きた人々 外国から愛された人々~杉原千畝と浅川巧

ユダヤ人を多く救った杉原千畝を取り上げるのは素敵なことです。でも、ユダヤ人救出で活躍したのは彼だけ?「杉原千畝 東條英機」でググると…ありゃ、うちのブログが出てきました(苦笑)

http://nonbe.way-nifty.com/blog/2007/05/post_66d2.html
「ところで、ユダヤ人救出では、杉原千畝と並び、東條英機も大きな働きをなさっています。関東軍参謀長の頃、ソ満国境のオトポール駅に数万人のユダヤ人難民が日本に救いを求めて殺到、樋口季一朗少将は、東條参謀長と相談し、緊急に救援列車を送って、彼らを安全圏に逃がしました。

同盟国のドイツから、また日本の外務省から猛烈な抗議がきた時に、東條英機氏は「日本はドイツの属国ではない、人道上のことが大事なのだ」といって抗議を一蹴」

はい、もちろんこの教科書でも東條英機や樋口季一朗のことは出ていません。東條英機はヒトラーに匹敵する極悪人、という中共史観に反することは書いてはいけないらしい。

あと、浅川巧って誰ですか?知らないよ?でも、こういうコラムならありかも知れません。朝鮮白磁のすばらしさを発見し、朝鮮の子供達を援助するなどして多くの朝鮮人から慕われた方だそうです。もっとも、他に取り上げるべき人物はたくさんいるので、優先順位としては明らかに???ですけど。

もう嫌になりました。現代史は簡単に流しましょう…と、できないのがこの教科書の恐るべきところ、最後の最後にもとんでもないのが控えてます(怒)

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コメント

>『アジアから欧米の勢力を追い出し、アジア
>民族だけで繁栄していこうという「大東亜共
>栄圏」を提唱…』

>あれ、「東アジア共同体」とやらとよく似て
>ますね

他のブログでもこのようなニュアンスで書かれているのがありました。しかし、私は全く似ていないと思います。大東亜共栄圏は植民地支配国家の西欧列強に対峙し、最初は日本だけで立ち上がったのであっり、中国を除くアジア各国は熱望し、大東亜戦争ののち独立した多くの国から、感謝されている事象ですが、東アジア共同体ははなから、中国共産党の配下に入ることが前提にあり、特亜3国以外は全く望まないいことではないでしょうか。
冗談にでもこのような捉え方はして欲しくないです。

投稿: おっさん | 2009年9月27日 (日) 07時59分

おっさん様
なるほど、それは仰せの通りです。冗談でもよくない、と言われると辛いですが…

投稿: 練馬のんべ | 2009年9月27日 (日) 09時37分

東条英機がヒトラーに匹敵するなんて、めちゃくちゃですな。自分に言わせればビスマルクにも及ばないと思います。そもそも日本ではビスマルクほどに1人で10年も20年も同じ地位に就くなんて試しはなかったのです。
陸軍大臣の地位にしても、うざい内閣を打倒するための「自爆要員」にさせられた試しもあろうに、とても独裁者にふさわしい地位とは思えません。
したがって、日本の場合、むしろ陰にいたほうが独裁者になれる可能性が高いような気がします。
全体的に見て、東条の地位は偶然的要素が高いと思います。たまたまあの時期に、然るべき地位にあったに過ぎないのであって、もし、別の人物がその地位にあったならば、その人物が東条に代わって非難の対象になったはずです。

投稿: DUCE | 2009年9月27日 (日) 23時23分

DUCE様
>東条の地位は偶然的要素が高いと思います
そうでしょうね。明治以降、日本には独裁者などいません。
ついでながら、東京裁判では「共同謀議」が大きな罪科でしたが、時代の違う会ったこともない人同士「共同謀議」って、さすがは日本の科学力はすごい、時空を超える通信機もあったらしい(笑)

投稿: 練馬のんべ | 2009年9月27日 (日) 23時32分

颯爽たる指導者(笑)毛主席の写真が若すぎて思はず麦茶吹いた(笑)

投稿: 葦原屋 | 2009年9月28日 (月) 23時41分

葦原屋さん
確かに笑える写真。麦茶の大損害については、教育出版に謝罪と賠償汁、でどうです(笑)

投稿: 練馬のんべ | 2009年9月28日 (月) 23時52分

 編集者が憧憬的共産主義者ばかりでは、まぁ無理なんでしょうが、日本が戦争にはまり込むことになった真因の一つであろう共産主義者近衛内閣の左傾ぶり、その優柔不断で親ソ的な振る舞い、対するに幣原等の親米派との対立等、戦争を避ける事を二の次にした「政治の不在」を指摘して居ないから、何故、クーデターも起きていないのに、否、起きても失敗に終わって居るのに、政治には素人の、出身が軍人や、全くの現役の軍人迄が、政治家として重きが措かれる様になったのかが、全然説明されていない。

 軍部の暴走で軍国主義になったと云うのなら、其れに対抗した政治勢力が居たが、クーデター等で制圧されたりして軍部一色に成っている筈、処が、226も515もそういう話ではない。

 政治への不信感が、軍人政治家の増幅を許容したのであり、政界に人材を欠いた居たから、大政翼賛会の様に政党無視の挙国一致体制にせざるを得なかった訳で、世界に日本が追い詰められて居たのに、有能な政治家が居なかった何よりの証拠だろうに。

 こんな歴史を学んでいては、全く戦前の失敗を反省できないから、再び、不利な戦争をせざるをえなくなる羽目になるのは火を見るより明らかでしょう。

 まともな外交力を日本人が身につけるには、先ず、強い国軍を復活させるべきですが、現代の強力な火力では、戦争で領土を切り取る様な、漸時代的な発想はあり得ないのですから、鍛えるべきは交渉力でしょう、犯罪集団が国を乗っ取って居るだけの朝鮮辺りに舐められたママではなく、無言の圧力を日本が示せられる様に成ってほしいモノです。

投稿: ナポレオン・ソロ | 2009年9月29日 (火) 01時30分

ナポレオン・ソロさま

>編集者が憧憬的共産主義者ばかりでは、まぁ無理
もうひとつ、左がかった教科書にしないと、特に日教組の強い地域では売れないので、教師に媚びを売っているようです。商売のためには教科書も捏造。この後の現代史は輪を掛けて酷いです(苦笑)

>政治への不信感が、軍人政治家の増幅を許容したのであり
そうですね。田母神人気みたいだ…

>まともな外交力を…鍛えるべきは交渉力
賛成。「友愛」ではねえ…

投稿: 練馬のんべ | 2009年9月29日 (火) 04時15分

我是一个中国人 对你的观点赞同

投稿: | 2009年10月12日 (月) 03時45分

ud07@163.com

投稿: | 2009年10月12日 (月) 03時47分

评语谢谢

投稿: 練馬のんべ | 2009年10月12日 (月) 10時18分

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