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2009年6月25日 (木)

日本国憲法を読んでみよう(その6.国民権利義務その1)

「次は国民の権利と義務。どちらもほどほどが大切なんだ。条文が多いからまずは前置きみたいな条文を見てみよう」

第三章 国民の権利及び義務

第十条【日本国民の要件】
 日本国民たる要件は、法律(国籍法)でこれを定める。

第十一条【基本的人権の享有と性質】
 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

第十二条【自由・権利の保持義務、濫用の禁止、利用の責任】
 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

第十三条【個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重】
 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第十四条【法の下の平等、貴族制度の否認、栄典の限界】

 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受けるものの一代に限り、その効力を有する。

父「第十条は「日本国民」の要件。この章では「国民」の権利義務について述べているから、じゃあ「国民」とは?という条文が必要なんだ。内容は「国籍法」にお任せだけど、国籍法で一番大切なことは、日本国民から生まれた子に国籍の取得を認める血統主義を取っている、ということ。話せば長くなるから、もう一言だけ。日本国籍の価値はとても大きいんだよ。例えば日本人は世界から信頼されている。その証拠に、外国の入国審査でも、日本のパスポートを見せればOK、という国も多いんだ」

子「経済大国だから信頼されているの」

父「違うよ。先人の方々が、それだけ素晴らしい行動をしてきた、ということなんだ。ぼくらはそれを汚すようなことをしてはならないね」

父「第十一条は大上段に振りかぶった感じの、基本的人権の宣言だね。侵すことのできない永久の権利、というのはすごいなあ」

子「当たり前のことじゃないの」

父「前も話したけど、憲法は国家を制約するものだ。だから、国家は国民の基本的人権を永久に守らなければならない、という規定だ。

でも、ちょっと問題がある。「永久に与えられる」と書かれると、憲法が約束しているんだから何もしなくても大丈夫、となりかねない。それでは権利は守られないんだ。

第12条は国民にそれを戒めている条文。国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない、というのはこれ以上の説明は不要だね

子「基本的人権の尊重は、憲法が約束するのではなく、国家が約束するのね。それで、国家が約束を守っているかどうか、国民も注意しなさい、ということね」

父「そうだよ。国家が約束を守らないとどうなるか。例えば、少し前に、名前は「人権擁護法案」だけど、実態は人権弾圧そのものの法律をを政府が作ろうとしたんだ。それに対し、心ある国民は立ち上がって、多くの議員のFAXがパンクするほど反対意見が殺到し、心ある議員はそれに応えて法律に反対したんだ。国民の不断の努力で人権が守られた例と言えるね。

さて、第12条はそれだけではない。「国民の不断の努力」の他に「濫用の禁止」と「公共の福祉のため」ということをはっきり述べているんだ。これを忘れて権利だけを主張する人が多いね」

子「権利を主張したらいけないの」

父「世の中に自分一人しかいないなら、なんぼでも主張すればいい。でも、みんなが住んでいる社会だ。誰かがむやみに権利を主張すると、他の誰かの権利を侵害したり、社会全体に大きな不利益となるんだ。詳しくは各条文を見る中で考えてみよう。

第13条も精神を述べた条文。大切な話ではあるけど、具体的な話ではないから、第11条から13条は前文としてまとめたほうがいいんだろうな。

第14条の1は「法の下の平等」を定めている条文。法律を適用する際に、国民は差別されない、ということ。どんな時代でも世の中には差別があるね。

こんな事件があったんだ。主役は、奈良市役所の職員で、しかも部落解放同盟の幹部。こいつは、仮病を使って2年以上役所を休んでいたんだ。もちろん給料は貰いながらだよ。しかも毎日のように役所を訪れ、奥さんの建設会社の営業活動を行っていたんだ。営業と言っても、部落解放同盟の名をちらつかせた脅しだったそうだ」

子「部落解放同盟ってなあに」

父「昔、「部落差別」と言って、言われ無き差別をされた人たちがいたんだ。その人たちが団結して差別をなくすために作った団体が解放同盟だよ。もともとは権利を守るための真っ当な団体だったんだろう。でも今では、このニュースを見る限り、「差別」と叫んで不当な利権を漁る団体にしか見えないね」

子「それとこの条文がどう関係あるの」

父「法の下の平等を確保するのは大変だってことだよ。差別をなくそうとすると、それを利用して不当な利権を漁る連中が必ず出てくるんだ。差別されている人は救済しなければいけないけど、不当な利権を狙う連中は排除すべき。なかなか難しいことだけどな」

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コメント

大変参考になります。何時もなるほどなるほどと感心しながら読ませてもらっています。
今回「差別」という用語が出てきましたので、この言葉で感じていることを述べさせてください。
「差別」はいかにも「悪事」という感じですが、差別は当然と云うこともあります。例えば、男と女の差別です。最近ではこれさえ認めない団体があります。差別というから変に聞こえますが、「違い」と単純に考えればなんでもないことだと思います。
先日NHKスペシャル 「ジャパンデビュー 第一回アジアの一等国」で放映された中で、柯 徳三さんが「お父さんが台湾で日本人の小学校に入っていたのを、台湾人の小学校に変えられた」と言った意味の差別を言っておられました。これをNHKはいかにも悪い意味の「差別」と捉えて放映していました。しかし、考えて見ると、日本語を知らない小さな子供を、日本語しか使わない日本人ための小学校に入れるより、台湾語で教育する小学校に入れたほうが、教育の効果が上がることは間違いないので、当然のことではないかと思います。
「差別」という用語は使い方に注意が必要だと日ごろから思っています。

投稿: おっさん | 2009年6月25日 (木) 08時10分

おっさん様
>大変参考になります。何時もなるほどなるほどと
過分なお褒めのお言葉、まことに有り難うございます。そう言って頂けると大いに励みになります。

>「差別」はいかにも「悪事」という感じですが、差別は当然と
>云うこともあります。例えば、男と女の差別です。
>「差別」という用語は使い方に注意が必要
まことに仰せの通り。「差別」はイメージの悪い言葉という「刷り込み」がなされていますね。のんべブログでは、「正当な差別」は「区別」くらいでお茶を濁そうかな、と思っています。

投稿: 練馬のんべ | 2009年6月25日 (木) 22時11分

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