天皇陛下のご負担軽減について
ご公務は思い切って削減、見直しすべきですが、宮中祭祀を形骸化させてはなりません。
『陛下の「おことば」原則なしに 宮内庁がご負担軽減策』(産経)
『今後の御公務及び宮中祭祀の進め方について』(宮内庁)
大変失礼な言い方ではありますが、天皇陛下は古来希なりを遙かに超える高齢でいらっしゃいます。ご公務の見直しは当然必要であり、不要不急のご公務は廃し、必要なものでもできる限り東宮殿下、秋篠宮殿下にご代行頂くことが必要です。宮内庁の発表を見ても、その部分はだいぶ踏み込んだ措置がなされるのではないか、と期待しています。
しかし、宮中祭祀のリストラが図られているのはまことに心配です。宮中祭祀こそ、皇祖皇宗に国中平らかに安らけく、と祈ることこそ、陛下の最重要なお役目と思います。
陛下は祭祀を最重要に思われているのに、宮内庁の役人が破壊しようとしているのではないかと疑われてなりません。
この問題に関して、斎藤吉久先生の新刊がまことにタイムリーな好著です。のんべも直接出版社に申し込んでサイン本を購入し読みました。(もちろん、先生のメルマガ「誤解だらけの天皇・皇室」も強くお薦め)
初心者にもまことにわかりやすい本。特に重要なことは、繰り返し書かれているなどして、理解しやすいように工夫されています。また、皇太子同妃両殿下に対する西尾幹二先生のWILL誌上の批判論文および原武史教授の宮中祭祀廃止論を、強く批判なさっています。
『天皇の祈りはなぜ簡略化されたか─宮中祭祀の危機』
<目次>
序 章 稲作をなさる世界で唯一の君主
第1章 繰り返される祭祀の形骸化
第2章 側近たちが破壊した宮中祭祀
第3章 裏切られた神道人の至情
第4章 明らかな神道差別の背景
第5章 政教分離はキリスト教問題である
第6章 宗教的共存こそ天皇の原理
第7章 多様な国民を多様なままに統合する祭祀
第8章 女系は万世一系を侵す
第9章 参考にならないヨーロッパの女帝容認論
第10章 的外れな東宮への要求
あとがき 浅はかな側近こそご心痛のタネではないか
並木書房のホームページにて購入できます。また、目次とあとがきを「立ち読む」ことができるので、まずはそちらをご一読を。
「詳細解説」欄より引用します。
『今上陛下は即位後、祭祀の正常化に努められましたが、ご即位20年を前にして、側近らによる破壊がふたたび始まりました。昭和の時代と同様、ご高齢、ご健康問題が理由とされていますが、真因は誤った政教分離の考え方、そして日本の多神教文明の価値を見誤っていることにあります。まさに宮中祭祀は危機のときを迎えているといわざるを得ません。天皇の祭祀が日本の多神教文明の中心であれば、なおのことです。側近たちは取り返しのつかないことをしています。(本文より)』
今回の発表が、この側近たちのとんでもない動きの一環に見えて仕方ないわけです。
(宮内庁の見解を続きに転載します)
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