鬱陶しい漢字にはルビを!
『「俺」「鬱」など追加、常用漢字は2128字に…文化審』(読売)
報道を読んだだけで、実際にどの漢字が追加されるのか知りませんが、増えるのはいいことです。今までの常用漢字では「玩具」「亀裂」「拉致」「元旦」「挨拶」「誰ですか?俺だよ、俺!」「媚中(そんな言葉はないか…)」すら読めなかったようです。なお、この記事中、常用漢字外とのんべが気づいた字は赤字にしています。(字が小さくなっているのはココログの編集ソフトの問題です、困ったもんだ…)
ただ、例えば「鬱」を書かされるとしたら、鬱病がぶり返しそう…もちろん、この字をさらさらっと書けば美女を嫁にできるなら懸命に覚えるでしょうが…(故・夏目雅子さんが伊集院静氏に惚れたのは、二人きりの時に伊集院氏がこの字をさらっと書いたから、と言われています)
子供の内はワープロなんて言う手抜きはいけません。でも、「鬱」をはじめ、書けなくても読めればいい漢字、というのは山のようにあります。
もう当たり前すぎて主張するのもばかばかしいのですが…
小学校の教科書でも、当然新聞でも、変な交ぜ書きなんてやめてドンドン漢字で書くべし。難しい漢字にはルビを振ればいい話。「ら致」なんて、カトコる(北朝鮮を只管(ひたすら)擁護する?!)連中には犯罪のニュアンスを大幅にごまかせるから好都合です(怒)。
PS1.「ひたすら」を「只管」とは、語源は知りませんが、禅宗の「只管打坐」あたりなんでしょうか。宗派が違えば「一向」でも「ひたすら」。「閑話休題」を「それはさておき」などと読ませるようなもので、こういうのを覚えてほしいとは思いませんが、面白いのは確か、ルビを使ってドンドン使えば、子供も面白がると思うのですけどねえ。
PS2.「ごまかす」を「誤魔化す」というのは酷い宛字。小麦粉に胡麻(ごま)をまぜてふくらませて作った胡麻菓子、見た目と違って中身はない、これが「ごまかし」の語源らしい。宛字は語義がわからなくなるから、あまり使うべきではないと思ってます。
(続きは記事の保存です、当面はリンク先をご覧ください)
文化審議会の国語分科会は31日、「俺」「鬱」など計188字を新たに常用漢字に追加することを正式に決めた。
「銑」「錘」「勺」「匁」「脹」の5字は除外し、常用漢字は2128字となる。
新たに追加されるのは、都道府県名に使われている「岡」「奈」「阪」や、熟語にもよく使われる「闇」「溺」、社会生活上よく使われる「旦」など。
来年2月までに読み方と字体を含めた試案を作成し、2010年2月ごろに文部科学相に答申する予定。常用漢字数が増加することで、中学と高校で学ぶ漢字数も大幅に増えるとみられる。
現行の常用漢字は1981年、「一般の社会生活で使用する際の目安」として定められ、現在は1945字。
しかし、パソコンやワープロの普及により日常で使われる漢字が増えたため、05年から見直し作業を進めていた。
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コメント
「鶴」「亀」が追加とは!
戦前(戦後すぐ位まで)の新聞や書籍にはルビがありましたね。
小学校生徒から大人までが満遍なく教養に触れることができました。
戦後の漢字(日本語)を巡るかういふくだらない傾向は、全て戦後直ぐに始まつた日本語破壊計画(笑)の名残です。
そして未だに戦前の本すらまともに読むことが出来ない「日本語を知らない」日本人が育つて居ますね。
そして小学校からの英語教育。馬鹿かと。
戦後の誤つた教育政策の影響を再認識させる話題です。
投稿: 葦原屋 | 2008年8月 1日 (金) 11時43分
葦原屋さん
そう、亀だの鶴だの、こんな字を今まで小中学校では習っていなかったというのは、笑っちゃうしかないですよね。中学校の教科書には、例えば「鶴さんと亀さんがおはようと挨拶しました」という文は、全部平仮名で書くしかないわけです(笑)
>そして小学校からの英語教育。馬鹿かと。
ほんと莫迦な話ですね。もちろん莫も迦も常用漢字外(笑)
投稿: 練馬のんべ | 2008年8月 1日 (金) 11時54分
全ては、日本を朝鮮シナ並にしようと言う策謀の為せる業でしょう、極東アジアの文化史5千年、「正統」は日本にしか遺っていないと言う事実を、日本人はもっと良く知るべきです、例えば「中韓を知り過ぎた男」のブログで紹介されることに、現在のシナ人の殆どは、古代の漢文が全く読めないと言う事実が指摘されています。
私もこの事実を昔、飲み屋で幾度も確認しました。
私は、昔から漢詩好きで、特に杜牧が好きなんですが、その「江南之春」と言う詩、
千里鶯啼緑映紅 千里鶯啼いて、紅は緑に映ず
水村山郭酒旗風 水村山郭酒旗の風
南朝四百八十寺 南朝四百八十寺
多少楼台煙雨中 多少の楼台煙雨の中
の詩を引き合いに出して、シナ語での朗読中を聴き比べたかったので、韻を踏んでいるのは、紅、風、中(フォン、フウ、チュン)だが、シナ語の発音は同じかと、北京大学からの留学生、(しかも、文系)に訊いたのですが、返事が返ってこない、質問が不味かったカナと「じゃあ、是誰の詩だ?」と訊いても無言、雰囲気がやばくなったので、李白の「静夜思」を出して見たところ。
床前看月光 床前月光を看る
疑是地上霜 疑うらくは、是地上の霜かと
挙頭望山月 頭を挙げて山月を望み
低頭思故郷 頭を低くして故郷を思う
台湾人の女の子が反応して「『山月』ではなく、『名月』だ」とか、「『看る』は『観る」だ」とか、反論があって、漸く話しに成りました。
その時は、大陸での簡略漢字の影響がモゥ出ているのかと感心したモノでしたが、今となってはソウではなく、唯、知らないダケだった事を思うと、戦乱と匪賊の為にマトモな教育が行われていなかった大陸では、寧ろ、あのレベルで当然なのではないかと今頃納得している次第。
外国の文献や学問を庶民が楽しめる社会とは、実は相当に理想的なのではあるまいか、西洋社会を含んでも云える事でしょう。
幼年英語教育なんぞする必要もない位、日本で学べる学問や芸術は、バラエティに飛んでいると思いますし、英語が主張・表現の手段や道具でしかない限り、問題になるのは、主張・表現の中味でしょう、英語教育を殊更に云う輩にこそ、漢文のテストをして看たい。
投稿: ナポレオン・ソロ | 2008年8月 1日 (金) 21時56分
ナポレオン・ソロさま
>極東アジアの文化史5千年、「正統」は日本にしか遺っていない
まさに仰せの通りかと。日本は、シナ文化も朝鮮文化も消化して日本文化に昇華させていますね。(だじゃれの趣旨ではありません)
>千里鶯啼いて、紅は緑に映ず
私は「緑、紅に映ず」と覚えました。
なんちょう、しはくはっしんじ
たしょうの(多くの)ろうだい、えんうのうち
実にいいなあ。
昔ちょっとだけ詩吟をかじりました。古代シナ、大好き。あくまでも、古代(笑)
>頭を低くして
詩吟の世界だと、
頭(こうべ)を低(た)れて故郷を思う
やや無理な読みですが、韻を踏む趣旨でしょうね。
>英語教育を殊更に云う輩にこそ、漢文のテストをして看たい
ははは、それはいいですね。
投稿: 練馬のんべ | 2008年8月 1日 (金) 22時43分
ルビなしで、読めて書けないと日本を愛していることにはならないでしょう。
投稿: hiro | 2008年8月19日 (火) 08時33分
hiroさま
お言葉ですが、ルビは必要と思います。意味は漢字、ふりがなは和語、という例も多いし、宛字も多い。
1.蚯蚓
2.磯蚯蚓
3.羊蹄
4.大原女
読めて書けます?私は1と4だけでした。
例えば、大原女「おはらめ」の読みを知れば、平家物語で「大原御幸」を「おはらごこう」と読むこと、さらに「小原御幸」という別表記例にも納得できるようになります。でも、「大原」でおはらと読むのは普通なら不可能、ルビあればこそです。
投稿: 練馬のんべ | 2008年8月19日 (火) 21時10分