天台宗僧侶、チベット問題を生放送で語る!
4/4深夜、関西方面のみで放映された青山繁晴氏のテレビ番組「ぶったま」で驚くべき発言がありました。
兵庫県姫路市の天台宗別格本山書寫山圓教寺の大樹玄承執事長と、金子峻祐執事が生出演なさって、チベット虐殺について手紙を読み上げられたのです。よく放送がカットされなかったものと思います。
大樹氏、金子氏、および青山氏、関西テレビに、最大限の敬意を表明いたします。
番組中、青山氏はこの手紙をドンドンネットで書き込んでください、チベットにきっと届きます、というお話をなさっていたので、のんべも転載します。
放送はYOUTUBEにアップされています。削除される可能性大ですので早めにご覧ください。→削除されました。下の英語字幕版は、4/7の21:40現在活きていますのでそちらをご覧ください。
4/6AM追記:youtube英語字幕版 Japanese Buddhist protests the suppression in Tibet
--書寫山圓教寺 大樹玄承氏の手紙--
今私達日本の仏教者の真価が問われています。
チベットでの中国の武力行動によって、宗教の自由が失われることに心から悲しみと、やむにやまれぬ抗議を表明せずにはいられません。
私たちは、あくまでも宗教者、仏教者として、僧侶を始めとするチベット人の苦しみをもはや、黙って見過ごす事が出来ません。チベット仏教の宗教的伝統を、チベット人の自由な意思で護ると言うことが、大切な基本です。
皆さんは、日本の全国のお坊さんどうしているのかとお思いでしょう。
日本の各宗派、教団は日中国交回復のあと、中国各地でご縁のある寺院の復興に力を注いで来ました。私も中国の寺院の復興に携わりました。
しかし、中国の寺院との交流は、全て北京を通さないと出来ません。殆ど自由は無かった。これからもそうだと、全国の殆どの僧侶は知っています。
そして、日本の仏教教団が、ダライラマ法王と交流することを、北京は不快に思うこともよく知られています。
あくまでも宗教の自由の問題こそ重大であると、私は考えています。
しかし、チベットの事件以来、3週間以上が過ぎて尚、日本の仏教会に目立った行動は見られません。
中国仏教会が大切な友人であるなら、どうして何も言わない、しないで良いのでしょうか。
ダライラマ法王中心に仏教国の歴史を重ねてきたチベットが、今無くなろうとしています。
私たちは宗教者、仏教者として草の根から声を挙げていかなければなりません。
しかし、私の所属する宗派が、中国の仏教界関係者から抗議を受けて、私はお叱りを受ける可能性が高いでしょう。
このように申し上げるのは、私達と行動を共にしましょうということではないのです。
それぞれの御住職、檀信徒の皆さんが、これをきっかけに自ら考えて戴きたいのです。
オリンピックにあわせて、中国の交流のある寺院に参拝予定の僧侶もいらっしゃるでしょう。
この情勢の中、中国でどんなお話をされるのでしょう。
もしも、宗教者として毅然とした態度で臨めないならば、私たちは、これから、信者さん、檀家さんに、どのようなことを、説いていけるのでしょうか。
私たちにとって、これが宗教者、仏教者であるための最後の機会かも知れません。
書寫山 圓教寺 執事長 大樹 玄承
平成20年4月5日
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コメント
TB有り難うございます。
関テレの「ぶったま」は大概ビデオにとって見ます。
今日の放送も先ほど見ました。
仏教界でもかなり圧力があるようですが、それに負けずにテレビでの発言。勇気ある事だと思います。
私も取り上げさせていただきました。
投稿: まさ | 2008年4月 5日 (土) 18時43分
まささん
ほんと勇気ある発言でしたね。東京で放送しないのが残念です…まあ、東京の放送局ならカットされるのは確実かも知れません。
投稿: 練馬のんべ | 2008年4月 5日 (土) 20時24分
敢えてした、日本の宗教関係者への罵倒の声が届きましたね、心底嬉しくて、涙が出ました。
さぁ 次は行動です。
投稿: ナポレオン・ソロ | 2008年4月 5日 (土) 22時55分
ナポレオン・ソロさま
そうそう、絶大なる勇気を持って良心を見せてくれました。心より敬意を表します。
>さぁ 次は行動です。
そうですね。でもなにをしたらいいか…
当ブログではとりあえず左上の画像を、人権擁護法案反対+ブルーリボン+チャイナフリーキャンペーンに、チベット国旗を追加しました。見にくくてすみません…
投稿: 練馬のんべ | 2008年4月 5日 (土) 23時15分
>でもなにをしたらいいか
何を仰る、斯うして声を挙げて行く事の一つ一つが、世論を形成して行くと言う事に繋がっている事を信じるしかないでしょう、蟻の一穴が、大きな堤防をも崩して行く、その一穴を我らが開けようと云うことです。
デモや街頭演説などをやるのも、多くのヒトの共感に訴える一つの手段です、ブログを更新して、訴え続け、且つ、周囲のヒトに直接訴えていけば、不動の世論が出来上がると私は確信しています。
投稿: ナポレオン・ソロ | 2008年4月 6日 (日) 18時45分
ナポレオン・ソロさま
>>でもなにをしたらいいか
>斯うして声を挙げて行く事の一つ一つが、世論を形成して
>行くと言う事に繋がっている事を信じるしかないでしょう
仰せの通り、ブロガーの端くれとしてあるまじき発言でした。
マスコミは「人の噂も七十五日」を信条としているようだけど、我々はそれぞれの分野でそうならないようにしないように心がけるべきですね。
投稿: 練馬のんべ | 2008年4月 6日 (日) 20時01分
YOU TUBE見ました。泣けました。
日本にこんな勇気あるお坊さんがいるんだ、と心が明るくなりました。思わず手紙を書いてしまいました。おふたかた、これからは熱い支持と同時に、中国の仏教関係者からの圧力もあると思いますが、ぜひ頑張ってほしい!
投稿: あぽ | 2008年4月15日 (火) 17時30分
あぽさま
大いに同感。この坊さんに善光寺が続いて欲しい!
投稿: 練馬のんべ | 2008年4月15日 (火) 20時53分