判決傍論を「そんなの関係ねえ」は正論
『「そんなの関係ねぇ」は司法を愚弄 イラク訴訟原告団』(産経)
この判決、主文では憲法違反と言っていないのに傍論で憲法違反と言っています。傍論は何の意味を持つのでしょうか。
判決が不服なら上告できるはずですが、主文で勝訴していれば傍論に不服でも上告できません。つまり、傍論は判決ではありません。裁判官の個人的見解と言うべきものでしょう。
従って「違憲とした判決」ではなく、合憲判決です。
「そんなの関係ねえ」は日本語として汚い表現で、偉い人が使うべきではありません。しかしその趣旨は、裁判官の個人的意見を防衛省は無視して良い、ということであり、まさに正論です。
傍論は司法判断ではありません。原告が何を言おうが、防衛省は「そんなの関係ねえ」という趣旨を貫き通してほしいと思います。
(続きは記事の保存です、当面はリンク先をご覧ください)
航空自衛隊のイラク空輸活動を違憲とした名古屋高裁判決を受け、防衛省の田母神俊雄航空幕僚長が「『そんなの関係ねえ』という状況だ」と述べたことに対し、原告で「訴訟の会」の池住義憲代表らは19日「司法判断を愚弄(ぐろう)して判決の価値をおとしめようとするもので、許されない」とした抗議文を防衛省に送った。
抗議文は「政府や防衛省の『本音』を端的に示したもので『憲法なんて関係ねえ』と発言したに等しい。三権分立を否定した発言の責任は厳しく問われなければならない」としている。
田母神航空幕僚長は18日の定例会見で「隊員の心境を代弁する」として発言をした。
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コメント
イラクへの自衛隊派遣の良否は別の議論として、散見のうちの一つの権力としての司法と考えた場合に、高裁ごとや裁判官ごとの憲法判断がそれぞれ確定する事例を残したことになり、司法による司法権の毀損だと感じました。
また、その程度の判断が、国民による選挙という正規の手続きを経た立法府の憲法判断や、正規の手続きによって成立している行政府を縛ることにも成りかねず、主権在民国家を守るための三権分立という「憲法の精神」に反する物だと感じました。
TBを送ります。
投稿: 山本大成 | 2008年4月21日 (月) 18時01分
山本大成さま
なんともはや酷いもんですね。下級審が自分の「判決」を「判例」に化けさせるインチキ技が許されて良いはずありません。それこそ「三審制」を定めた憲法違反では。
投稿: 練馬のんべ | 2008年4月21日 (月) 20時36分
偏向裁判官・弁護士・団体の常套手段ですね、この暴論…じゃなくて傍論(ワープロ出ませんね)。
傍論が気に入らなくても控訴できない=この傍論が司法の判断=国は反省せよ…意味不明です。靖国裁判などでも同様の卑劣な手段が使われていて切歯扼腕せざるを得ません。原告、弁護士、裁判官の「人」として、「国民」としてのレベルの低さには呆れるばかりです。
投稿: 凡夫 | 2008年4月21日 (月) 23時05分
凡夫さま
私のATOK(MS-IMEが嫌で買いましたが実に快適)では傍論を学習してしまったようで一番に出ます(笑)
それにしても(原告は論外として)弁護士や裁判官にはなぜ左巻きが多いのでしょうね。裁判官が日本を滅ぼす、というのが現実になりかねません。
投稿: 練馬のんべ | 2008年4月21日 (月) 23時20分