石油高騰の危機こそ好機
『ガソリン150円台』(読売)
ご存じの通りガソリンは既に150円の大台に入りました。しかも、これからさらに値上がりする見込み。
日本経済は石油値上げくらいで潰れることもないでしょう。シナ製品が安い石油と無茶苦茶な人件費で日本に大量輸出していたのが、これで値上がりするでしょうから、見直す良い機会かも知れません。
もちろん食糧の値上がり…近いうちに輸入量減少…の問題は深刻。政府は食糧自給率を上げる施策を、強力に推進すべきです。農水省だけでなく首相官邸、経産省、環境省、防衛省などが一体で考えるべき問題です。
車社会への警鐘でもあります。都会の住人は、公共交通機関と自転車を利用する。何台も車を持つ田舎の人は、大型車に一人で乗るような真似はしない。公共交通機関が発達した地域に入るときは公共交通機関に乗り換える(パーク・アンド・バスライド※)。石油の一滴は血の一滴、と思えば知恵はいくらも出てくるはず。石油が安いと知恵を出すより使ったほうが早いですから。
石油高騰が、日本人が失っている「モノを大切にする心」を少しでも蘇らせることがあれば、それは不幸中の幸いかも知れません。
ところで、マスコミなどを見る限り、地球温暖化論者から今回の石油高騰を歓迎する論調が出てこないのはまことに不思議です。石油高騰となれば石油の消費は減らざる得ません。化石燃料の燃焼がCO2増加の最大の原因ですから、石油高騰こそCO2削減の最大の対策の筈です。それとも石炭代替が始まるからCO2は却って増加、ということなのでしょうか。謎です。まさか自分で出来る範囲内で節約するのはいいけど強制的に節約させられるのは嫌だ、というダブルスタンダードではありますまい。
※吉祥寺で行われている「パーク・アンド・バスライド」について。
「ムーパーク」という駐車場があります。そこで「ムーバス」というという武蔵野市が運行している小型100円バスに乗り換え、吉祥寺の買い物で駐車券が貰えます。吉祥寺は駐車場が少ないので非常に便利。(写真はWikiより)
良いシステムなのですが、ムーバスは大回りしてのろいので利用者数が今ひとつ。貸自転車も併設すべきです。放置自転車問題で行っていないのかも知れませんが、吉祥寺の市営駐輪場一時使用権付き、とすれば問題は小さいでしょう。
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コメント
いいなあ、日本のガソリンは廉くて。
家はデイーゼル車ですが、デイーゼルも毎日高騰しています。今日は、1.32ユーロ、日本円では219円ですよ!ったく、フザケルナといいたい。
様子見で下がったら入れようと思っているまにドンドン高騰、まもなくタンクは空、とほほ。今日こそは涙を呑んで入れなくっちゃあ、あーあ、やだやだ。
投稿: マルコおいちゃん | 2007年11月 8日 (木) 22時13分
最近、ほとんど車にのらない生活なのでガソリンの値段を特に意識していませんでしたが・・。
リッター150円!?
まさか。
高い!ますます車は遠慮しそうです。
石油もそうですが、よくよく考えるとミネラルウォーターも高いですよね~。
なんで水があんなにするの!? 不思議。
投稿: ○○○ | 2007年11月 8日 (木) 22時31分
マルコおいちゃんさん
軽油で219円!そりゃあたまりませんねえ。それに比べれば日本のガソリンなんて安いもんですね。それに燃費が良い車が多いから、私用で運転する分には全然困らない値段です。運送業者にとっては死活問題ですが…
投稿: 練馬のんべ | 2007年11月 8日 (木) 22時46分
○○○さま
いままでに比べればだいぶ高いけど、例えば150円で10km以上行けると思えば、電車よりも安そうです。(怪しい?)まあ私も普段車にガンガン乗るわけではないのでやや無責任な発言ではあります。
投稿: 練馬のんべ | 2007年11月 8日 (木) 22時51分
全く同感。去年は灯油18リットル缶で3缶を暖房のために使用しました。電気は太陽光発電で全て賄って、余った電力年300キロワット程度を東電に買ってもらっています。車も使用しますが、今の車は普通のガソリン車ですが7万3千キロをとうして、15.6キロ/リットルの燃費です。そろそろ買い替えの時期ですが、燃費の良い車を検討中です。
機会あるごとにエネルギーの使用を抑制するように申し上げています。江戸時代のことを考えれば、いくらでも省エネはできるはずです。
投稿: おっさん | 2007年11月 9日 (金) 07時58分
まさに、云われるとおりです。
何時も、正確で落ち着いた表現なので、引き込まれます。
イザのブログに、コメントを頂き、張り合いが出来て喜んでいます。これからもよろしく
投稿: 三島明 | 2007年11月 9日 (金) 17時33分
9日07時58分のコメントで書き漏らしましたので追加します。食料自給率を上げると言うことには同感と言う以上のものを感じます。昭和40年台だったと思いますが、減反政策が取り上げられ、その報道を見た瞬間に、大間違いだと声を出して独り言を言ったことを思い出しました。当時から農業に会社的なことを取り入れるべきだと考えていました。そう思って、農地を買うことを検討しましたが、農業に全く関係ない者には、農地を買えない状況で諦めたこともありました。最近少しそのような動きがあるようですが、動きが遅いような気がします。牛肉でも日本の高級品が売れていると聞きますし、米でも高額な日本の米が中国等でも売れていると聞きます。やり方しだいでは日本の農業もなんとかんるような気がします。
投稿: おっさん | 2007年11月 9日 (金) 18時28分
おっさんさま
そうですね。江戸時代は石油ゼロで生活していたわけです。もちろん、その時代に戻るのは不可能にせよ、いつ「油断」となるかわからず、一人一人が省エネを心がけるだけでなく、政府も石油なしでもなんとかできるように備えておくことが必須です。
食糧自給は、どこかの偉い経済学者が「世界中どこからでも輸入できる日本は、どの国に頼るわけでもなく広く頼れるので非常に安全だ」と言ってましたが、これは「独占禁止法」が世界経済にあれば、の話。
現実はシナが安い物を作って他国を駆逐しシェアを大幅に伸ばして、日本の生殺与奪の力を握ってしまった、という感じがしますね。
しかし、今からでも自給率向上に向け打つ手はいくらでもあるはずです。国民に窮状を知らせて知恵を借りるくらいのことを政府にはしてほしいものです。
投稿: 練馬のんべ | 2007年11月10日 (土) 11時03分
三島先生
お褒め頂き恐縮です。
先生の「やさしい古事記講座」はまさに目から鱗でした。今後とも期待しています。
投稿: 練馬のんべ | 2007年11月10日 (土) 11時05分