神様の御前で不正するとは…
『赤福 偽装5工程 綿密管理』(読売)
毎日、食品偽装のニュースが流れない日はないほどになりました。白い恋人だのミートホープだの比内鶏も、どこも酷いもんです。シナと違って食べられる範囲内で偽装しているのだけはわずかな救いだけど、まことに許し難い。日本人として情けない限り。
この記事を読むと、品質が悪化しないように十分に注意して偽装していることがわかります。見た目明らかな不良品を出さないように、涙ぐましいほどの努力です。逆に感心するほど。
でも、そんな不正のための努力、赤福にだけはしてほしくなかった。赤福は、お伊勢さまのお土産。伊勢神宮のお陰で商売していたわけです。そこで偽装とは、まさにアマテル様とトヨウケ様の顔に泥を塗ったようなものです。それとも、トヨウケ様(食べ物の神様)の御前で、食べ物を捨てるなどというもったいないことをしたくなかったとでも仰せですか?
今後もし赤福が売り出されても、のんべが買うことはないでしょう。アマテル様トヨウケ様の怒りが籠もった食べ物は食べたくありません…
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『赤福 偽装5工程 綿密管理』(読売)
印字で識別 健康被害回避
老舗和菓子メーカー「赤福」(三重県伊勢市)による偽装問題で、同社は看板商品「赤福餅(もち)」について、再包装して製造日を付け替える「まき直し」などの偽装を繰り返しながらも、実際の製造日や解凍日の翌日までには店頭に並ぶよう、社員にしか識別できない目印を使って管理していたことが24日わかった。常温保存の場合、赤福餅は4~5日で表面にカビが生え始めるといい、農林水産省や三重県は、健康被害が出ない範囲で偽装を行い、発覚を防ぐのが目的だったとみて詳しく調べている。
同社の内部調査などによると、正規の「当日製造、当日販売」以外に、冷解凍の工程を経ない商品では、▽出荷当日に売れ残り品を販売店から回収し、翌日の日付で「まき直し」して再出荷▽出荷翌日に店から回収して「まき直し」して再出荷▽製造翌日の日付を印字する「先付け」をして出荷――の3工程を設定。また、冷解凍品では、解凍した日に「先付け」をして翌日出荷するものと、製造時に「先付け」していた日に解凍して出荷するものの2工程で管理していた。
売れ残りを回収した際、どの工程を経た商品か分かるよう、包装紙の製造日や消費期限の表示に印字された「・」(ピリオド)や「‐」(ハイフン)の有無と位置で区別していた。
例えば、製造日表示の横に「・」と「‐」が印字されていれば、「店頭から回収し、生のまま再包装した商品」、消費期限表示の横の「・」は「出荷前に冷解凍し、製造日を先付けした商品」を意味していたという。
印字で商品の工程を識別することで、一度「まき直し」した商品を、再び「まき直し」して再々出荷することを防ぐ目的があった。印字について、同社関係者は「外部には公表せず、社員にしか識別できないようになっていた」と話している。
こうした管理方法について、県などは、同社が健康被害を出さないため、劣化した商品を出荷しないよう綿密に計算し、廃棄商品を減らして効率よく商品をさばくシステムを、組織的に構築していたとみている。
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コメント
食品衛生法の消費期限も結構いい加減なもので、スーパーの店頭の食肉なども消費期限直前に包装を解き、タレをかけるだけで新しい消費期限が打てるようですし、元々保存食品であり時間が経てば経つほど熟成が進むチーズなども、何の根拠のない消費期限直前に包装を解き再カットするとまた新しい消費期限となるようです。
マスコミの論調とは随分異なりますが、赤福については添加物を全く使っていないことで時間が経つと餅が堅くなり、美味しく無くなるから設定した消費期限で衛生上の問題ではないと認識しており、冷凍保管は言うに及ばず、店頭回収品の再利用も食味の維持が出来るとの判断であるのならば、もったいない精神に基づいたものでそんなに悪い事だとは思われません。
(と言うよりも、偏向して情報を断片指摘にしか伝えられないマスコミやご都合主義のお役所よりも、私財を投じて伊勢の町の発展に寄与してきた赤福という会社を信じています。:考え方は様々あろうと思います。あくまでも私の私見です)
白い恋人の記者会見の時もそう思いましたが、建て前と、食品メーカーとしての本音の間で、上滑りした感じを持っています。
(比内鶏やミートホープ、雪印とは違うと思っているのですが....。:と、言うか信じたい!?)
投稿: 山本大成 | 2007年10月27日 (土) 10時55分
山本大成さん
ご意見ごもっともです。賞味期限なんぞいい加減なもので、捨てるのはもったいない、という気持ちは当然のことでしょう。食べて良いかどうかは作った人がよくわかっているはずですから。
でも、シナ産の原料も使っていたことも含めて、お伊勢様の門前の大店たるものが、方便で済まされないウソをついてほしくありません。日本人たるもの、正直の頭に神宿る、であってほしい。
投稿: 練馬のんべ | 2007年10月27日 (土) 12時01分
赤福の件が良い悪いでなく、最近マスコミと消費者の賞味期限信仰が、食品会社を必要以上に苦しめているのでしょう。
本来とても曖昧なもので消費者の目安でしかないものなのに、守れ守れと、衛生面で問題なくても騒ぐのは、「何が何でも憲法九条を守れ」と言っているのと似ているような・・・。
感情論でなく科学的、論理的にに考えて、アイスクリームの冷凍は良くて餡はだめなの?とか、秘伝の鰻のたれは何十年も使い続けているのに餡の再利用はだめなの?とか、素人(含マスコミ)には判断のできないことがあるのに、気分で「だめ」と言っている部分が多すぎます。
マスコミは、違法でなくても、衛生面に問題なくても、おもしろければいいという観点で悪意に満ちた表現で報道していると感じます。判で押したように「利益重視」というのも悪意を感じます。企業=資本家=悪、消費者=労働者=善という、プロレタリア革命の発想です。
このまま続くと、日本の食品産業は危ないとさえ思っています。何か言ったら潰れるまで叩かれるから食品業界の人は何も言えないだろうし、本当に心配です。
もちろん、のんべさんの書かれているように原材料表示に嘘を書いたりするのはいけないと思っています。
投稿: milesta | 2007年10月27日 (土) 23時12分
milestaさん
貴ブログも拝見しておりますが、仰せの件はまことにごもっともです。アサヒるマスコミ連中に赤福を批判する資格なんぞ本来はありません。TBSで不二家をみのもんたが断罪したこと、思い出すだけで吐き気がします。うちはテレビが壊れたのを奇貨に、テレビを見ていません。(買い換えない)
赤福はどうでしょうか。餡の「まき直し」したら間違いなく味は落ちるでしょう。先日伊勢に行ったとき食べたけど、しっとりしているべき餡がパサついてまことに不味く、伊勢訪問の記事には載せませんでした。
厳しく書けば、あれで通じていたのは、お伊勢様の名前に寄りかかった観光客相手の商売だから、と思います。赤福は名前を保つ努力(伊勢を繁栄させる努力)と、安さを保つ努力(赤福は安い)を懸命にしていたけど、肝腎の味を保つ努力は…
日本の食品業界はまことに危ないのは事実と思います。大きな問題は消費者のレベルが落ちていること。マスコミに踊らされて落ちた、という気もしますが…
「安ければいい」と「絶対安心」の二極化しているように感じますが、どちらもだめ。前者は安いシナ産に心まで汚染されており、後者は自分での判断能力をなくしています。消費者のレベルが落ちれば、生産者も堕ちざる得ませんから。
投稿: 練馬のんべ | 2007年10月28日 (日) 07時04分