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2007年2月 6日 (火)

無資格助産起訴猶予の検察に敬意、厚労省はちゃんと働け!

無資格助産 放置してきた行政の怠慢だ』(毎日2/4)
[無資格助産]「産科医療の現状を問う起訴猶予」』(読売2/2)

この両紙社説にほぼ賛成。産科医や助産婦さんの不足は悲惨です。看護婦でも問題なくできることを、助産婦の資格がなければだめという通達は、要するに厚生労働省の責任逃れ。官僚の保身のために、どれだけの人が迷惑するか、という典型的な例です。本件、それを明確にした検察の判断に敬意を表します。

安心してお産できる環境を整備すること。産科医が過労死寸前の状況をなんとかすること。これは、なにより産科医や助産婦さんのなり手を増やすことしかないわけです。もっとも素直に考えれば、産科医や助産婦さんに対する報酬を上げること、看護婦さんでもできることは看護婦さんにやってもらうこと、などの環境整備が役所の仕事です。

柳沢大臣失言問題は(全文が見あたらないので要旨を見る限り)、失言だけならただの間抜けです。野党を喜ばせただけ。

でも本質的な問題は、大臣の発言として内容がなさすぎること。合計特殊出生率を1.26から上げるべき、そのためには1人頭で頑張ってもらうしかない、ということしか言っていません。今時評論家だってそんな情けない発言しませんよ。どうやったら頑張って貰えるのか、それを考えて役人にやらせるのが仕事でしょう。のんべが柳沢厚労省を批判しているのは、この前のホワイトカラー…でもそうでしたが、この人では厚労省が全く抑えられない、と思うからです。

◆柳沢厚生労働相発言要旨 なかなか今の女性は一生の間にたくさん子どもを産んでくれない。人口統計学では、女性は15~50歳が出産する年齢で、その数を勘定すると大体分かる。ほかからは生まれようがない。産む機械と言ってはなんだが、装置の数が決まったとなると、機械と言っては申し訳ないが、機械と言ってごめんなさいね、あとは産む役目の人が1人頭で頑張ってもらうしかない。(女性)1人当たりどのぐらい産んでくれるかという合計特殊出生率が今、日本では1.26。2055年まで推計したら、くしくも同じ1.26だった。それを上げなければいけない。

(続きは毎日と読売社説を保存しただけなので、リンク先をご覧頂きたく。)

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(毎日)
横浜市の産科病院の無資格助産事件で、院長、看護師が全員起訴猶予となった。検察は、行為が法律に違反しているのを認めながらもあえて訴追の道を取らなかった。
刑事責任を問わない理由を挙げている。(1)産科医療に構造的問題がある(2)「内診」が危険だと認められない(3)院長が引責辞任した、の三つだ。行間から読み取れることがある。仮に起訴したら看護師の内診が常態化している産科医療現場が大混乱に陥る。これを避けたい判断が働いたのではないか。さらに産科医療の欠陥は、司法の場で白黒つけるより、行政が早く解決策を探れと促している点だ。
内診とは、お産が正常に進んでいるかを確かめるため、子宮口の開き具合を測定することだ。約60年前に施行された保健師助産師看護師法には「助産師でないものは助産してはならない」とある。だが、どのような行為が「助産」に当たるかは明記されていない。
厚生労働省は02年、内診は医師や助産師しかできない助産行為に当たるとの見解を都道府県に出した。その2年後にも、医師の指示があっても看護師は内診してはならない、と通知している。
これに対し、産科医らで作る日本産婦人科医会は「医師の指示があれば、看護師の内診は助産行為に当たらない」と主張する。助産師の絶対数が足りない現状では、全国の多くの診療所で看護師が内診しているのが実態だという。
双方の言い分が対立するのは歴史的背景もある。かつてお産の場所は自宅が主流で、助産師が立ち会った。それが1950年代を境に自宅から医療機関に変わっていった。開業の産科医は助産師を雇う代わりに、独自の研修機関を作って看護師に教え、内診も担当させてきた。この影響で、かつて全国で5万人以上いた助産師は今2万6000人に半減、そのうち小規模な診療所に勤める助産師は2割に過ぎない。
ルールと実態がかけ離れているのに、一片の通知を出すだけで違法状態を放置してきた厚労省は怠慢と言わざるを得ない。解決へのアプローチは、半世紀以上前の法律を実態に合わせるよう変えるか、それが無理なら助産師を必要な数だけ増やすしかなかろう。
その前に、内診について改めて検証する必要がある。厚労省が言うように、内診には分娩(ぶんべん)進行が正常かどうかの判断まで含まれるので資格を持った者でないとお産の安全が保障されないのか。それとも産科医会が主張するように、看護師にもできる「診療の補助」なのか。早急に結論を出すことだ。
検討の結果「医師、助産師の領域」と判定されたなら、看護師が働きながら助産師の資格を取れるような養成学校を各地に設けることだ。現在、資格を持ちながら働いていない潜在助産師2万7000人の現場復帰も考慮しなければなるまい。
検察から、安心してお産ができるよう行政が混乱を鎮めよ、と投げ返されたボールを厚労省はきちんと打ち返す責務を負っている。

(読売)
産科医療の現状を問いただす判断だろう。
横浜市の産婦人科「堀病院」が、助産師資格がない看護師や准看護師に助産行為をさせていた事件で、横浜地検は元院長らを起訴猶予とした。
横浜地検は「処罰は相当でない」とした理由として、背景にある「産科医療の構造的問題」を指摘している。
医療現場では助産師不足が深刻だ。多くの産科で助産師が確保できず、看護師が無資格のまま助産行為をしているのが実情である。厳密に違法性を問えば、産科医は続々と摘発されるだろう。
無論、堀病院には問題がある。年間約3000人もの分娩(ぶんべん)を手がけていたのに助産師は6人しかいなかった。
これほどの規模の産科には通常、数十人の助産師が要る。大都市にあって「出産数日本一」と宣伝する著名病院が、助産師を集めようとして集まらなかったとは思えない。
だが、問題の根源をたどると、制度とその運用の不備に行き着く。厚生労働省は検察から厳しいボールを投げ込まれたと受け止めるべきだ。
今回の事件で、直接の問題となったのは、看護師が「内診」を行っていたことだ。陣痛が始まった女性の子宮口の開き具合などを調べる助産行為である。
日本産婦人科医会は「内診は診療の補助に過ぎず、医師の指示で看護師が行える」と解釈していたが、2002年に厚労省は「医師か助産師でなければできない」と通知した。
しかし、現実には、従っていない産科医が多いと見られる。
助産師は全国で約2万6000人いるが、日本産婦人科医会の調査では、必要数に7000人近く足りない。
この状況では、通知を必ず守れというのは難しい。厚労省も実態を知りつつ黙認してきたのではないか。
解決の近道は、意欲ある看護師が助産師の資格を取りやすくすることだ。働きながら資格がとれるように、夜間の助産師養成所を作る必要がある。
資格を持ちながら職を離れている「潜在助産師」が3万人近くもいる。人材バンクや再研修制度を整えるなどして復職を促すのも大事なことだ。
こうした増員策の効果が出るまでは、危険度の少ない助産行為を看護師に認めることを検討していいのではないか。現実に即したルールにすべきだ。
助産師の体制が充実すれば、通常のお産は助産師、難しいお産は産科医、という分担も進むだろう。
産科医療全体を見直す契機である。

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コメント

私が以前住んでいた町の病院には産科がなく最寄りの産院まで一時間かかりました。だから皆大変な不安を持って出産に臨みます。早急に改革して欲しいですね。

少子化の問題は、一人何人産むかより、産まない選択をする人をいかに減らすかではないでしょうか。
子供を産んで一生懸命育てても、将来我が子たちの世代が、自己実現に邁進して子供を作らない選択をした人たちの面倒(税金・介護要員など)をみることになると思うとやりきれません。その頃、教育費にお金を使い果たした私たちは、いったいどうなっているのでしょうね・・・。
戦時中のように産むことを国策にするなというけれど、これ以上産まなくなったら、この国はどうなるのでしょう?

投稿: milesta | 2007年2月 6日 (火) 10時16分

milestaさん
うわあ、大変でしたねえ。うちの近所には産科は多いのでその点は安心でした。でも、これは恵まれているわけで、今の状況は悲惨ですね。
>少子化の問題は、一人何人産むかより、産まない
>選択をする人をいかに減らすかではないでしょうか。
おおいに賛成です。子供達を育てる展望があって将来が明るければ産む人たちは多いでしょうね。そういう世の中にすること、それは私ら大人の責務だけど、うーん、責任を果たせていないなあ…

投稿: 練馬のんべ | 2007年2月 6日 (火) 20時26分

お産や内診。

産科医・助産師だけでなく看護師にも資格を与えたらかなり産科事情改善されると思います。

さて
医師・歯科医・保健師・助産師・看護師の国家試験の季節。

試験に合格されると厚生労働大臣柳沢伯夫さんの名前が掲載されます。

嬉しいかな

投稿: sadakun_d | 2007年2月 6日 (火) 23時14分

sadakun_dさま
仰せの通りかと思います。産科事情、ほんとなんとかしてほしい。

>試験に合格されると厚生労働大臣柳沢伯夫さんの名前
ははは…

投稿: 練馬のんべ | 2007年2月 6日 (火) 23時23分

うちの県のある町でも産婦人科医の不足が問題となっております。
子育て日本一!とうちの近所の民主党のポスターが銘打っていますが、その前に産婦人科医問題を何とかしてほしいですねぇ。

お産となると精神的な事もあり、女医さんや助産婦さんが好まれるようです。
しかし、長期的視野で考えると女医さん自身が出産や育児で職場を離れる危険性があるので、やはり男性の医師もある程度必要かな?と思います。
(しかし、ドクハラやセクハラの問題もあって男性の産婦人科医を敬遠したがる妊婦さんが大勢いらっしゃるのも事実です)
産婦人科だけじゃなくて、小児科・精神科・心療内科の不足も問題ではないでしょうか?
先日の大杉君枝アナの自殺問題もありましたので、早急に何とかしてもらいたいです。


【追記】
ある意味で凄い高校を見つけました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%8B%E6%AD%A3%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E6%B7%9E%E5%8D%97%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1
ココまで徹底している高校も中々無いのでは?

投稿: 憲史朗 | 2007年2月 9日 (金) 18時20分

憲史朗さん
産婦人科はその通りですね。女医が好まれるのは当たり前です。妊婦さんは、いくら相手が医者だと言っても、男性なら恥ずかしいでしょう。でも、女医さん本人だって結婚して子供を産んだら深夜勤務は難しいので、少ないですけどねえ…
それにしても産科の先生にはまことにお世話になりましたが、いつ見ても大変そう、年々髪の毛が後退していたことを思い出します。

仰せの通り、小児科の不足も大変です。子供だから泣くだけで上手く話せないし、それで保険点数は低いし訴訟リスクも高い。父親が長時間労働で母子2人だと、ちょっとしたことでも母親はパニック状態になって夜に駆け込んでくることも多い。小児科も激務です、そりゃあどうしても今の状況ではなり手がなくなります。小児科は、いついっても混んでますよ。

心療内科は都会に偏っているみたいですね。うちの近所には多いですよ。

立正大学は仏教系ですが、その付属はそこまでやっているのですか。そりゃあ、すごい。どんな国史の授業をしているのか是非聞いてみたいですね。

投稿: 練馬のんべ | 2007年2月 9日 (金) 19時26分

《司法の崩壊》・・ご要望があれば再開します
裁判・司法という壮大なイカサマ舞台
帝銀も神戸少年事件もでっち上げ 司法モラルパニック
捏造された判決書・前科者の皆さん 判決書(有料)を検証しよう
真実を目指して頑張ると ★★刑事施設や橋の下が待っている
祝・それボク  冤罪のカラクリと手口
                                         しゃがんで(刑務所) ずっ~と考えていたこと
清張も書いた民事調書の改竄・お粗末名損民事裁判でもされた

人々はリアリズムを渇望している
●●●
                ↓ 奇違い? いいえ 竒違いです検事サ~ン   
●お嗤い●刑事裁判とは・・検察官が処罰を要求した事実が果して
証拠に拠って証明されるか どうか 判断する過程
●特捜受理して3年 検察モラルパニック
検事面前調書の偽造を検事総長は非常上告せよ
 捜査指揮は創価学会幹部・支部長検事 吉村弘
▼ 検索ワードのトップは検察フェミ・鶴田小夜子最高検検事
イカサマ裁判の法廷検事は刑事手続法の権威? 鶴田小夜子(最高検察庁検事)
こやつは誣告者・園田義明の検面調書を読み上げた「被告人を出来るものなら死刑に
 でもそれは無理でしょうから必ず刑務所だけには出来る限り長く入れて欲しい」

検察官適格審査会に審査申立をして3年9月だ これも不作為で国賠しますかネ
検事が提出した最良証拠は検察官に拠る偽造署名・偽印の検事面前調書
  抗議先 03-3580-4111 内線 2148 庶務担当

虚偽公文書作成・行使の作源地は警察・検事・裁判官
調書の偽造は裁判所の基本姿勢であり 日本裁判の基底構造

お粗末名損で発覚した虚偽有印公文書作成・行使の数々
捜査報告書・警察調書・検事調書・公判調書・口頭弁論調書
そして・・検察審査会議決書
http://suihanmuzai.hp.infoseek.co.jp

投稿: 猫の活力 | 2007年10月 9日 (火) 16時01分

猫の活力さま
なんともコメントいたしかねます。

投稿: 練馬のんべ | 2007年10月 9日 (火) 19時11分

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