高校日本史の山川教科書批判(その16完)
いよいよ最終回です。(過去分はすべて「教科書批判」にあります)
第13章 激動する世界と日本
「1.経済大国への道」と「2.冷戦終結と日本社会の動揺」です。
1.経済大国への道
ベトナム戦争がらみの記述で「ベトナム社会主義共和国のもとに南北のといつが実現…(中略)…中越(中国とベトナム)戦争など紛争があいつぎ」とありますが、前の章では「北ベトナムと南ベトナム解放民族戦線は中ソの援助を得て抗戦」とあるので、いつ仲違いしたのかわかりません。中越戦争って、中国によるベトナムの侵略そのものだと思うのは私だけなんでしょうか?あとはまあまあ、というか、大した内容がありません。この辺になってくると、さすがに歴史ではなく現代そのものなので、あまり歴史教科書に記述すべきものではないだろう、と私は思います。
2.冷戦終結と日本社会の動揺」です。
冷戦の終結についてはまあ淡々と書かれています。
「55年体制の崩壊」という小節の冒頭「1989年(平成元年)、昭和天皇が亡くなり、元号が平成と改められたころから…」という記述はもっとも酷い。まず「昭和天皇が亡くなり」とはなんと不敬な。当然「崩御」という言葉を使うべきです。そして、昭和天皇が崩御なさったときはまだ「昭和64年」です。「1989年(昭和64年)1月7日、昭和天皇が崩御され、翌日に平成と改められた。そのころから…」とでも直すべきでしょう。(写真は昭和天皇陛下の武蔵野御陵)
あとはあまりありません。北朝鮮のことを「朝鮮民主主義人民共和国」などという面倒な記述にしているのもこの教科書らしいですけどね。まだ歴史ではないですから、歴史の教科書にこの辺を取り上げること自体反対です。まあ、これは山川に言っても仕方ない話ですが。
めでたく?読み終わりました。こんな反日教科書、使ってはいけない、ということがよくわかります。やはり明成社版に限ります。
読者の皆様にはお付き合い有り難うございました。教科書批判のコーナー、そのうちまたなんかネタを探してみたいと思います。
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コメント
お疲れ様でした~!
投稿: ことだま | 2007年2月21日 (水) 08時04分