高校日本史の山川教科書批判(その12)
なんとなくせわしない年末年始も終わったので、再び山川教科書に取り組んでみます。
第10章「近代日本とアジア」
4.恐慌の時代
5.軍部の台頭
表題を見ただけで香しい匂いを感じます。
4の最初は『戦後恐慌から金融恐慌へ』ですが、こんな記述が。
『日本経済において、独占資本・金融資本が支配的地位を…過剰労働力を…』
マルクス経済学の教科書みたいです。
次は『社会主義運動の高まりと積極外交への転換』ですが、シナへの進出では、『日本人居留民の保護を名目に、3次にわたる山東出兵を実施した。第2次出兵の際には国民革命軍との間に武力衝突をおこし、一時、済南城を占領した(済南事件)。』という記述がありますが、これは酷い。
「山東省の済南城には蒋介石の北伐軍が入城してきた。治安は北伐軍が確保するから済南城内の日本軍の防御を撤去するよう要請があった。日本軍は衝突を避けようと徹夜で防御を撤去した。すると防御撤去直後の5月3日朝、北抜軍がいきなり居留民家を襲撃し略奪を行った。日本の救援部隊が駆けつけ交戦状態に入った。そして済南城内のいたるところで日本人居留民が北伐軍により惨殺され、略奪などを含めると被害者は400人以上。
日本の山東省派遣軍は12時間の期限付きで北伐軍の撤兵等を要求したが拒否され、敵司令部と城壁に限り砲撃、安全地帯と避難路を指定したので北伐軍は城外へ逃げ、11日には済南城を簡単に占領した。」(「近現代史の必須知識」より)
というのが実態なのに、教科書の記述では一方的に日本軍が悪いようにしか読めませんね。
5では、「中国」という「国家」があったような記述になっています。しかし、それが国民党なのか共産党なのか、私には全くわかりません。
などと書いていたら、「近現代史の必須知識」ではリットン調査団の報告書に対し『「分裂内戦シナ」「複数政府シナ」のどこに主権があったというのであろうか』という批判をしていることに気づきました。山川教科書はリットン報告書と同じ立場で書いた、ということにしておきましょう。どこの国の教科書だか…
もうこんな記述ばかりなので嫌になってきました。酒がまずくなるので、今日はここまでにします。次回は第二次世界大戦。またろくでもない記述に充ち満ちているに違いないなあ…。履修拒否しましょうか(苦笑)。
それにしても、歴史を見てよくわかることは、日本はシナにかかわるとろくなことはない、ということ。遣唐使を廃止した菅原道真がいかに正しかったかよくわかります。(写真は湯島天神)
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
初めまして、コメント有難うございました。
今は日教組やマスコミが故意に教えないようにしているようなので、「近現代史の必須知識」のような真の歴史を我々が多くに伝えたいですね。
投稿: 小楠 | 2007年1月17日 (水) 19時31分
小楠さま
TB・コメント有り難うございます。まさに仰せの通り。真っ当な、「近隣諸国条項」などに汚染されていない近現代史を伝えていきましょう。
投稿: 練馬のんべ | 2007年1月17日 (水) 19時59分