「正しい和食認証制度」は野暮だけど仕方ない
日本の文化が世界に広まるのは嬉しいことだし絶対に必要なこと。しかし、インチキ文化が広まるのは困ります。そして、文化の基本は食です。農水省の認証制度は、本来余計なお世話の極みみたいなもんだけど、この状況では仕方ないでしょう。何を持って和食とするかは難しいですが…。反発しているのはシナ朝鮮系で、米メディアが煽る図です。
以下、のんべの偏見。和食と名乗る以上、おさけ(日本酒)が合うものであってほしい。例えば、マッカリや紹興酒しか合わない「和食」など願い下げです。(写真は伊賀の銘酒「るみ子の酒」)
油いっぱいの中華料理に紹興酒はぴったりだし、辛い韓国・朝鮮料理にマッカリは美味しい。中華料理や韓国・朝鮮料理におさけは普通はあまり合いません(合うのもなくはないけど)。
姑息に「和食」などと言わず、堂々と中華料理なり韓国・朝鮮料理なりを名乗ればいいだけの話です。中華料理も韓国・朝鮮料理も非常に素晴らしい料理なのに、なぜ自ら貶めるようなことをするのか…
『「正しい和食」認証制度に米メディア猛反発』(SankeiWeb)
『【ニューヨーク=長戸雅子】日本の農水省が世界にある和食レストランを「正しい和食」と認証する新制度の導入を検討していることに、和食ブームが続く米国のメディアが次々に反応している。ワシントン・ポスト紙が「国粋主義の復活」と報じれば、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「日本がスシ・ポリスを派遣する」と揶揄(やゆ)、巻き寿司の「カリフォルニア・ロール」発祥の地ではロサンゼルス・タイムズ紙が「論争の火種になる恐れがある」などと警告し、さながら“日米食文化摩擦”の様相だ。
農水省は認証制度の検討について「食材や調理法が本来の日本食とかけ離れた料理を提供している日本食レストランが増えているため」と説明。 現在全米に「日本食」を掲げるレストランは9000店あり、10年間で2.5倍に増加。このうち日本人、日系人がオーナーの店は10%以下に過ぎず、経営者の多くが中国、韓国などアジア系の移民という。
和食激戦地のニューヨーク市マンハッタン・ミッドタウンにある小さな和食店もそのひとつ。オーナーをはじめスタッフは全員中国人で、顧客の9割以上は米国人という。
スタッフの一人は「日本政府の好みに味を合わせても意味はない。レストランは地元産業。地元の人が好む味に合わせ、創作するのは当然」と認証制度の意義に首をかしげる。
米最大の和食のメッカであるカリフォルニア州では、ロサンゼルス・タイムズ紙が伝統的な和食でない「カリフォルニア・ロール」などを挙げながら米国人が好む和食と農水省の判断に違いが生じる可能性を指摘。「米政府がアフリカや香港や韓国でアメリカ料理の認証をやろうとするだろうか」という韓国系米国人の和食店オーナーの声を紹介している。』
現地人の好みに合わせてなんでもあり、ってのなら和食でもなんでもありません。名乗るのを止めさせることはできないかも知れませんが、認証を得られなかった「なんちゃって和食」ということが証明されます。
そりゃあ、素材の味を大事にして、出汁をしっかり取って、余計な味付けはしていない、味付けにしても味噌醤油が基本、など、和食の心を持った料理なら和食と認めるのにやぶさかではありません。記事中、カリフォルニアロールが話題になっていますが、素材にアボガドを使っているしっかりした寿司が現地人の好みに合わせて少し入っている店、なら、立派な和食店として認定すべきでしょう。やや広めに認定してもいいし、例えば正統日本料理、準和食、など段階を付けて認定してもいいと思います。和食って広いですからねえ。
しかし、私が韓国で経験した「日式」のような、刺身をご飯の上に載せて、コチュジャンとニンニクを薬味にして、ごてごてに混ぜて食べる「さしみ丼」だとか、無茶苦茶唐辛子辛い鱈のチリソース煮を「たらちり」(ひらがなで「たらさり」と書いてありました)とか…それは立派な美味しい韓国料理だと思うし、韓国国内でわかって食べているのならいいですよ。それを姑息にも日本を名乗って欧米に輸出するなよ…
パッチもんが日本文化を駆逐するなど迷惑至極、許せない話です。本件、農水省を応援します。あまり厳密なことを言うのは野暮だけど、明らかに日本の心を持っていないパッチもんは駆逐しましょう。
追伸1.例えばラーメン、カレー、沖縄料理、それに洋食をどう考えるんだ、と言われると悩みますね。最近のラーメンの範疇はやたら広がっているようです(のんべはこの世界にはうとい)。カレーだってそば屋のカレーからインド料理屋のカレーまであって、まさかインド料理屋のカレーを和食と言うのは無理ですね。沖縄料理も、伝統のもの、アメリカ軍が持ち込んだ食材、いろんな料理がありますねえ。豆腐よう、沖縄そば、ゴーヤチャンプル、タコライス、なんでもありの様相。さてさて、どうしたものか…洋食でも、とんかつ屋さんはどうみても和食店。
でも、これらはやっぱり「和食」というよりカレー、ラーメン、沖縄料理、洋食、でしょうね。和食店のメニューの一部としてこれらの料理があるのはなんら文句ないけど、これらの専門店は和食店とは言い難いような気がします。とんかつはいいかな。混乱してきました。のんべとしては、やっぱり、おさけに合うものが主になっていてほしいなあ。
追伸2.日本でも、「ナポリタン」と称するのびたスパゲッティ、さらに強烈なのは、ナポリタン+カツ+ピラフ=大人のお子さまランチ「トルコライス」、長崎名物らしい。今でこそ、ナポリタンもトルコライスも、イタリアやトルコの食べ物と思っている日本人は絶滅しているでしょうが、昔はどうだったことか。あまり他国のことは言えんなあ、とは思うけど、そういう経験を持つ日本だからこそ、誤解を防ぐ行動に出るべきなのかも。
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コメント
私のいるオーストラリアでも、寿司バーは、たいてい中国人、韓国人がやっているようです。
許せないのは、具の方でなく、しゃり-ご飯の部分です。ジャポニカ米でなく、パラパラのジャスミンライスを巻きやすいようにペタペタに炊いてあったり、酢飯じゃなかったり・・・。日本の寿司屋でも、具のバリエーンはいろいろあるけど、ベタベタ米にはしないでしょう。日本じゃ絶対あり得ないというところが、許容範囲外ですね。そして、それをうまいうまいと食べているオーストラリア人を見ると「ちがうのよ~、ほんとはもっとうまいのよ~。」と、心の中で叫んでいます。
投稿: milesta | 2006年12月12日 (火) 20時23分
milestaさん
そりゃあ食えたもんではありませんね。でも、味覚はそれぞれだから、日本人の独断で和食かどうか決めるしかないんでしょうね。それが現地の方々のお好みかどうかは知ったことではなく、和食かどうか、ですからね。
投稿: 練馬のんべ | 2006年12月12日 (火) 21時40分
在日の人がやってる寿司屋でホントの寿司をだす店がこっちにもあります。でも日本人と思ってる客が大部分です。誰が握る寿司でもホントの寿司の形と味なら文句ありません。まがい物が寿司の概念を破壊するのが困るわけですね。しかも意図的に日本と日本文化をおとしめるためにやる者がいるわけです。それは柔らかい戦争との認識が必要です。故にスシ・ポリスには賛成です。一発かましてくれや。
投稿: マルコおいちゃん | 2006年12月13日 (水) 02時04分
>誰が握る寿司でもホントの寿司の形と味なら
>文句ありません。まがい物が寿司の概念を
>破壊するのが困るわけですね。
賛成です。川崎・武蔵小杉にアルジェリア人の手打ちそば屋がありますが、とても立派な手打ちそば屋です。
>意図的に日本と日本文化をおとしめるために
>やる者がいるわけです。それは柔らかい戦争
なるほど。そこまでは考えませんでしたが、確かにその通りですね。
>スシ・ポリスには賛成です。一発かまして
私もそう思いますが、心配なのは、ちゃんとした判定ができる人が判定するんでしょうか?日本でも回転寿司屋だと、焼き肉が載っていたりします。あれを標準だと思っている人が判定したら困るなあ…
投稿: 練馬のんべ | 2006年12月13日 (水) 07時32分