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2006年11月 8日 (水)

足立区教育委員会に朝日サマが社説でいちゃもん

この記事で書いたとおり、足立区教育委員会の苦渋の決断を私は評価しています。で、朝日サマからやはり予想通りの社説が出てきました。

学力テスト 下位校の予算を削るな

学力テストの成績が良い学校には予算を手厚くし、悪い学校には薄く配分する。東京都足立区は来年度から区立の小中学校を四つにランク分けし、予算に差をつける方針を固めた。
各校の教材費などを削り、特色づくりを支援する予算を増やす。その配分にあたっては、東京都と足立区の学力テストの結果をもとに、小学校ではAランクを400万円、Dランクを200万円とする。そんなやり方だ。
特色づくりの予算は、外国人講師や補習ボランティアの派遣などに使われている。
成績の良い学校は、教育態勢をさらに充実させることができるわけだ。

肝腎な点が抜けています。ずるい書き方。
『予算の配分に差をつける方針…必要な学校には追加的に塾講師を派遣するなどの支援策を講じていく』
ということ、つまり、成績を上げられないような学校からは、教育委員会が金を使ってその学校の底上げを図る、言い換えれば、教育委員会が学校から自主運営権を取り上げる、ということ。当たり前の話です。本当なら先生の取り替えをしたいところでしょう。

東京都の学力テストでは、足立区は最下位のグループにある。成績を上げることは多くの区民の願いだろう。区教育委員会はこれまで学校選択制や二期制の導入などの改革に力を入れてきた。
今回の新しい方針は、こうした改革の延長にあり、区教委の熱意の表れだろう。教育長は「頑張った学校に報い、校長と教員の意欲を高めることが、区全体の学力向上につながる」と語る。
子どもや学校が互いに競争することは必要だ。これまで多くの学校が横並びを続けたことが、学校から活力を奪ってきたことは間違いない。
だが、
今回の方針が全体の学力を上げることになるかどうか、疑問がある。

やっぱり、yesBUTだ。朝日サマにかかっては何でも疑問があるようで。

足立区はすでに学力テストの結果を学校ごとに公表している。それは学校同士を競わせ、やる気を起こさせるのが狙いだろう。
テスト結果を見ると、学校の差は明らかだ。特に中学校の差が大きい。
この学力差は、学校の指導力や熱意だけの問題ではあるまい。保護者の経済状況や教育への意欲、塾に通う子が多いかどうかなどにも影響される。

学校の指導力や熱意に問題がある学校では、まず間違いなくだめです。保護者の経済状況などはその次の話。

学校が選択制になった結果、成績の良い学校は人気が高まり、できる子が集まる傾向がある。上位校は補助教員などを確保する予算がさらに増え、下位校が冷遇されれば、学校の格差はますます広がるだろう。

先ほど指摘したとおり、肝腎な点を書かないずるい書き方。

ランク分けで、Aランクの学校は誇りに思うだろうが、4割を占めるDランクの学校は落ちこぼれの烙印(らくいん)を押され、子どもたちまで意欲を失いかねない。
小中学校では、幅広く教科を学び、健やかな体を育む。だが、学力テストは一部の科目で到達度を測るものだ。テスト結果が予算を大きく左右するとなれば、他の学習がおろそかにされかねない。

教育委員会はそのデメリットくらい承知の上でしょう。逆の言い方をしましょうか?「今までの悪平等では優秀な子供達の意欲を失わせているのは明らかだ」
やってみて、デメリットがひどいようなら改善していけばよい。最初から「おそれがある」ですべてだめ、とするやり方では何もできない。

そうだ、新聞をランク付けしましょう。朝日新聞ですか?想像にお任せします。

競争を促すために予算の配分にメリハリをつけたいというのなら、違う方法を考えた方がいい。たとえば、前年よりどれだけ学力が上がったかに絞って判断するやり方はどうか。これならば、下位校も頑張りやすいし、ランク分けの必要もなくなる。

上位校は頑張りにくいですね。ただ、提案された方式では下位校が頑張りにくいのも事実、朝日新聞の提案は一理あり、この案の一部取り入れも検討すべきです。

義務教育では、子どもたちを漏れなく底上げするのが最大の目標だ。そうした視点に立って、予算の配分方法をもう一度、見直してもらいたい。

今までの方法では漏れなく頭打ちでかつ底抜けになっていた、という反省が抜けています。まあ、朝日サマに反省の文字はないか…

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コメント

この件、足立区教育委員会は結局、方針を撤回したそうです。
私はこうした改革の試み自体は必要なことだと思います。ただ、きちんとした説明がほしかった。朝日のようなマスコミを通しては、どうしてもバイアスがかかります。素朴に考えれば、学力格差を広げるとしか思えなかったからです。教育委員会自らが、この方針を必要とするに至った背景を堂々と、かつ丁寧に説明する責任があったと思います。そうしてみると今度の撤回はなんとも無責任な話です。改革を期待した人を裏切るものであると同時に、批判と正面から向き合わず、結局事なかれ主義を露呈し、教育行政に不信感を抱かしめた罪は軽くないと思います。

投稿: 三四郎 | 2006年11月 8日 (水) 20時22分

三四郎さん
残念な幕切れでした。朝日新聞を喜ばせただけなのか、それとも教育委員会は最初からこの辺を落としどころに考えていたのか…(もし最初にこの案を出したらやっぱり袋だたきだったに違いない)
いずれにせよ、全く説明責任を果たさないのは、賛成派・反対派双方に失礼な話です。まさに仰せの通り事なかれ主義にしか見えない。

投稿: 練馬のんべ | 2006年11月 8日 (水) 20時59分

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