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2006年11月17日 (金)

教育基本法に対する三大紙社説

昨日(11/16)の三大紙社説は教育基本法衆院可決についてそろい踏みでした。

読売[「教育」衆院採決]「野党の反対理由はこじつけだ」

毎日基本法単独可決 教育の「百年の大計」が泣く

朝日教育基本法 この採決は禍根を残す

読売は当たり前のことを書いています。結語は次の通り。
『審議は尽くされていないと言いながら審議の邪魔をする。こんな相矛盾した態度こそ、「今まで言ってきたことは採決阻止の方便でした」と自ら認めているようなものである。』
まさにそうですね。採決に欠席するのが民主主義らしい。なかなか理解不能です。国会議員って、大切な審議を欠席し続けても歳費がもらえる。奈良市の病欠職員を非難できません。

毎日はまだ論旨は反改正で一貫しています。妥当かどうかは別問題としても、日本語として一応成立しています。それだけでもご立派!

朝日…おいおい、いい加減にしましょう。妥当かどうか以前に、うそ言ってはいけません。

いろいろ無茶苦茶書いています…まあ、愛国心=戦争賛美の論理からすれば妥当かも知れません…が、そのあげく結語がこれ。
『現行の教育基本法では、前文は「われらは」で始まる。戦前の天皇の教育勅語に代わって、国民が教育のあり方について意思を示す宣言でもあるからだ。』

そうか、知りませんでした。事実は私が前に書いた記事の通り。
正論13年6月号「教育基本法改正の是非を論ず」杉原征四郎より。
『基本法制定の実質的推進者であった第一次吉田内閣の文相 田中耕太郎も後任の高橋誠一郎文相も基本法は教育勅語ありきを前提にして、恰も車の両輪であるとの認識であった。即ち永遠に通用する徳目は勅語にまかせ、勅語に欠けていた民主主義、平和主義の教育を強調したのが基本法である。
基本法が制定・施行されたのは昭和22年3月31日であった。それから1年と少し経った昭和23年6月19日衆議院は「教育勅語の排除」、参議院は「教育勅語の失効」決議を行った。
即ち勅語と基本法はそれまで両立していたのである。
衆参両院の決議は占領軍の指示により強制…』

なんですけど…

教育基本法前文が、教育勅語に替わりうるものか、下手な訳で申し訳ないけど著作権を主張しないのんべ試訳で比べてみます。(もちろん原文を読んで貰うほうがよい、この記事に原文収録)

教育基本法前文
『われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。
われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造を目指す教育を普及徹底しなければならない。
ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。』

教育勅語のんべ試訳
『我が皇室の祖先が徳を永遠に伝えるという大きな理想のもとで日本の国を樹立したこと、私はまことに意義深いことであったと思います。
我が国民は、忠孝の道にはげみ、全国民が心を合わせて美しい国にしていくこと、それは日本の素晴らしい国柄と言えるものであり、まさにそれが教育の根本です。
国民のみなさんは、父母には孝行し、兄弟姉妹は仲良くし、夫婦は和し、友達同士は信頼し合い、自らは身を慎み、博愛の心を持ち、勉学を修め、技術を習得し、知能を啓発し、人格を向上し、世の中の役に立つよう心がけ、法令や公序を遵守し、非常の際には我が国のために勇気を持って立ち向かい、世界に冠たる我が国の発展に尽くしてほしい。
それが、我が国民が素晴らしい国民であることを示すばかりでなく、先祖の素晴らしさをも示すのです。
この道は、皇室の祖先の教えであり、皇室も国民も同じように守るべきことです。それはどんな時代でも誤ってはならないことで、外国でも同じように通用する道です。国民のみなさんには、この教えを大切に守って頂きたいと切に希望します。』

これ、比較できるものでしょうか?車の両輪、と考えれば納得できます。

朝日新聞サマの読者のみなさん、記事を信用せずに元ネタを読んでみましょう。いかに嘘八百か、すぐにわかります。

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コメント

読売だけがまともでしたね。
朝日・毎日はやっぱりねと言う感じ。
今朝の産経新聞は完全に無視しています。
明日あたり書くのでしょうか。
朝日新聞の社説とまったく同じ内容をテレ朝でやっていましたのでトラバさせてください。

投稿: ponko | 2006年11月17日 (金) 18時06分

訂正します。
産経新聞は委員会を通過した16日の朝の社説(主張)で取り上げていました。
http://www.sankei.co.jp/news/061116/edi001.htm
「戦後教育の歪みを正し、教育の主導権を国民の手に取り戻す意味合いがある」とし、民主党もいい代案を出していたのに小沢一郎が政局にしてしまったと批判していました。正論です。

投稿: ponko | 2006年11月17日 (金) 18時24分

ponkoさん
TB有り難うございます。産経の社説は真っ当でしたね。民主党を墓場にしたのはまさに「おはか」トリオ…

投稿: 練馬のんべ | 2006年11月17日 (金) 19時10分

TB有り難うございます。
明治天皇の御製に、

いかならむ 時にあふとも 人はみな
まことの道を ふめとをしへよ

教育勅語は誠の道を教えるためのものです。
まさに人の道でしょう。
現行教育基本法にはこの事が抜けています。

投稿: まさ | 2006年11月17日 (金) 23時07分

まささん
ご紹介ありがとうございます。素晴らしい歌ですね。
教育基本法だけでは不足なのはすぐわかるのに、それを言わない連中は、実は読んでないのでしょうね。

投稿: 練馬のんべ | 2006年11月17日 (金) 23時39分

はっきり言って、左翼の言うことと、それに対峙する勢力の言うことのどちらが正しいかは、私には難しくてよくわかりません。

でも、左翼の人と実際に付き合ってみて、人間的に好きになれないことだけは確かです。
彼は、批判ばかりする割には、絶対に面倒くさいことを自分ではせずに、人にさせようとするのが常でした。それでも、何とか我慢していると、そのうち地域の和が乱され、分裂状態を引き起こされました。

しかも、彼は教育者なのです。私は、愕然としたのです。こんな人間が教育を行っているのかと。

投稿: | 2006年11月19日 (日) 19時11分

?さん
右でも左でも、人が頭を下げてくれる立場の人…民間に接する立場の役人、生徒の制裁与奪の権利を握る教師、大会社の役員、その他いろいろ…には、理屈ばかりで何もしない、という人の割合が非常に多いのは事実ですね。弱い人間のことですから、高い道徳意識を持っていない限りそうなるのは当たり前だと思います。
教育基本法前文で育ったら、道徳意識もへったくれもありません。教育勅語は(天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシなど、不愉快人もいるのでしょうが)全般的には右も左もなく当たり前の道徳と思います。

投稿: 練馬のんべ | 2006年11月19日 (日) 21時31分

こんばんは!

お世話になります。

まさしく右も左も無く、人間としての基本であるわけですよね。

教育勅語は以前のものでしたので
最近の記事でTBをさせていただきました。

投稿: 「感動創造」 | 2006年11月19日 (日) 22時07分

感動創造さま
コメント・TB有り難うございます。
時々拝見いたしますがほんと「感動創造」の記事ですね。

投稿: 練馬のんべ | 2006年11月20日 (月) 00時17分

数々のブログを読んでいると、最近教育勅語を取り扱ったブログが多くなりましたね(って私の感想ですが)教育基本法改正のあのグダグダの議論を見ているよりよっぽど教育勅語ブログ(勝手に命名しています)を見ていた方がいいです。政治家は教育勅語には目もくれず、教育基本法改正で無駄な時間を費やしているけれども、私は勅語を復活させれば時間の短縮にもなるし、教育問題も一気に解決するのではないかと思うようになりました。せっかくいい案を出してきたのに、自分で審議拒否という形で対案を引っ込めてしまった民主党にも、強行に採決に踏み切った自公連立もダメダメですね。ホント。茶番です。自民党も公明・創価学会のいいなりになってしまって独自色が薄まって何と平凡な党に落ちぶれたことか・・・。

投稿: かついち | 2006年11月21日 (火) 08時23分

かついちさん
ははは、教育勅語ブログ同盟でも作りましょうか。復活させたいですね。

投稿: 練馬のんべ | 2006年11月21日 (火) 18時51分

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