安部新首相の教育に関する構想に注視
今朝の産経一面にはびっくりしました。
表題『国公立大学の入学時期、9月を検討 安倍官房長官』
『安倍晋三官房長官は30日、政権構想の柱となる「教育再生」の一環として、国公立大学の入学時期を9月に変更し、高校卒業から大学入学までの間に社会奉仕活動を義務付ける改革案の検討を始めた。安倍氏は子供の学力向上だけでなく、教育を通じたモラルの回復が不可欠だとみて、こうした改革が必要と判断。首相直属で設置する「教育改革推進会議」(仮称)で、具体案を取りまとめる。』
こんなのは言語道断な話…のはずです。学生の本分はまず学ぶこと、レジャーランド化している大学教育を徹底的に厳しくするのが先決のはず…のはずです。
と、言い切れないのは、まず大昔から大学がレジャーランドと化しているお陰で、日本のサラリーマンは養成されてきた、ということ。あまり大学で勉強しなかった民間企業のサラリーマンの方が、勉強漬けで上級公務員になった官僚達より余程常識的な判断が出来るのはみなさんご存じの通り。
ちょっと脱線しますが、日本では国を引っ張る層が非常に薄い。極めて優秀な人材を国の方向を示すところに投入していかないと過去同様に「空気」に国が流されてしまいます。
そこを強化すれば、官僚は目的に邁進する能力は(多分)非常に優秀なのだから、方向さえきちんと示せば、大いに国益に寄与することができるはず。
従って、少数でよいから極めて優秀な連中の養成が必要。英語やシナ語で喧嘩できるレベルの連中の養成も必要です。
大学を一括りにしないで分ける時期が来ているのではないでしょうか。徹底的なエリート教育を施す大学…進級時にバンバン振り落とす大学…は別途考えないといけない。
一般の大学では安部氏の構想は充分に検討に値します。社会奉仕活動も、強制でもその現場に触れておくのはないよりまし。いわゆる「ニート」対策にもなります。(※)
まあここで書いたのは誰でも思いつく入り口に過ぎませんが、安部氏の構想はどこまで進んでいるのでしょうか。今後とも注視していきたいと思います。
※ニートとは嫌な言葉…巷間に流布するニート論には納得し難いけど、今日は俎上に載せません。本田由紀氏他の「ニートって言うな」は(私とは考え方の立脚点が明らかに違うが)一読の価値有りと思います。本田氏のブログが閉鎖されたのは残念。
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コメント
記事とは直接関係ないのですが、たまたま、「右傾化を嘆くバリバリの日教組人」に会ったことがあります。何でもカンデモ反対するかと思っていたら、さすがに教育に関しては意見が合いました。底辺を上げて、多くの子供達に良い教育を受けさせないと、優秀な人材が出にくく、国力が損なわれると。
週休二日制の反対を、あちこちに働きかけたにもかかわらず導入されてしまったと、物凄く嘆いてました。
中韓批判やマスコミ批判でも息が合いましたが、とにかく小泉さんを目のカタキにしていたし、日本は駄目だと否定していたのが怖かったです。マスコミの怠慢も自民党のせいだと言ってました。確かに、一因かもしれませんが。。。
投稿: リカ | 2006年8月31日 (木) 18時41分
リカさま
子供のことを思うことは日教組以前に教師の本能でしょね。「良い教育」の内容は全く違いそうですが。それにしても、子供達の学力低下は笑えないレベルです。やっぱりゆとり教育はなんとかしないと。私は、子供の教科書の内容は必ず確認していますが、明らかに不足、うーん…
なんでも小泉首相のせいにできれば楽でいいですね。私も見習って、なんでも中共のせいにするか…手抜きの極みと言われますね。
投稿: 練馬のんべ | 2006年8月31日 (木) 19時42分
「社会奉仕活動の義務化」については、いろいろ反論があると思いますが、現状を考えると「やむ終えない」かもしれませんね。
エリート教育について、私も賛成です。
大学を少人数制にして、さらに専門的な教育を施すといったことも一つの手ですね。
投稿: hayato | 2006年8月31日 (木) 20時59分
hayatoさま
ボランティア義務化は判断が難しいですね。
ところでブログを拝見しましたが、明日からボランティアということ、素晴らしい!、はりきって行ってらっしゃい。ブログでその様子を(差し支えない範囲で)語っていただけるとなお嬉しい。
投稿: 練馬のんべ | 2006年8月31日 (木) 21時59分
リカさん
うーん
日教組は何でもかんでも反体制派なのかと思っていましたがそうでもないんですか。。。私はにわかに信じがたいのですが、教育に関して現状のままでいいという人はいるんでしょうかね?
安倍新総理の教育改革にまずは期待したいところですが、本気で日本の教育を憂い、改めていこうという空気を国民の間でも醸成していくことも必要ですね。
投稿: かついち | 2006年9月 3日 (日) 08時50分
練馬のんべ様、かついち様
日教組には半島の方達が多いと聞いてますが、件の人は日本人だと思います。現在の教育に危機感を抱いているようでした。週休二日を強く押したのは、男性ベテラン作家のMSだとも。
仕事柄、韓国人と会ったり会食する機会もあるようで、仲間内では、歴史の話題に触れない事と申し合わせているそうです。でも、誰かが口を滑らせる事もあり、相手の韓国人が物凄い勢い(英語)で非難を始め、止まらなくなるので、口を滑らせた人を叱ったとも。
その人、朝日新聞信者です。
残念ながら、様々な本質を見抜けてないのかと思います。気づいてくれれば、心強い教育者だと思います。(恐くて国歌斉唱を口にできませんでした。)
投稿: リカ | 2006年9月 3日 (日) 16時13分
リカ様
どんなに優秀な人でも、苦手な部分はあり、それが本質にかかわる部分だと不幸なことですね。
MS氏はWikiを見ると、一部のエリートのみを育てればよい(あとは遊んでいろ)という発想でゆとり教育を強く推進したそうです。酷い発想ですねえ、全く教育の意味を理解していない。
そういえば2次方程式が云々という数学的思考を養成することの意味を真っ向から否定する発言もあり、激怒したことを思い出しました。
投稿: 練馬のんべ | 2006年9月 4日 (月) 05時06分
人には得意不得意ありますからそういうのも含めてもっとおおらかに受け止められるといいのですが、教育現場においてそういった差別はよくないですよね。一部のエリートだけがちゃんと学力も付けられて後はどうでもいい、などという考え方は許せません。よくマスコミでも格差社会等と騒ぎ立てますが、まさにマスコミや日教組が手を組んで格差を広げているようにし向けているとしか思えません。
投稿: かついち | 2006年9月 4日 (月) 08時01分
かついちさま
日本は江戸の昔から庶民にも教育が行き届いていたこと、それがアジアでほぼ唯一独立を保った由縁で、ものづくり日本の唯一の資源です。日本の唯一かつ最大の強みを自ら放棄してきたのがゆとり教育、MS氏も文科省もマスコミも(日教組は当然)中共蜂蜜にでも中ったのか、と勘ぐりたくなります。
投稿: 練馬のんべ | 2006年9月 4日 (月) 18時40分