英語必修化についてのパブリックコメント
英語教育必修化についてなどとんでもないと思っております。文部科学省よりパブリックコメント募集(文末に募集要項の文書を転載しました)が出ていましたので、早速以下の通り応募しました。
---意見------
「小学校における英語教育について(外国語専門部会における審議の状況)」に対する意見
1.氏名 ××××
2.性別 男性
3.年齢 42歳
4.職業 会社員
5.電話番号 03-****-****
6.意見
【結論】
小学校での英語教育は反対します。
国語教育の時間を増加させる方が優先すると考えます。
【主な理由】
1.国語教育の優先
小学校の段階では、何より国語教育を充実させる必要があると思います。現在の小学校の教科書を見てみましたが、私が小学校の時代に比べ非常に質量ともに薄くなっている印象を受けました。国語を読み書きする能力が不十分な時期に、英語を優先して教える必要はありません。
仮に、英語が日本語と親和性が高い言語なら英語を学ぶことで日本語を理解する能力が上がる可能性もあります。しかし、英語を母国語とする人達に、最も学ぶのが難しい言語は日本語とアラビア語であると言われているわけで、逆も真ですから、親和性は非常に低いと言えます。その言語を小学校のうちに教えるのは、最も重要な国語教育に対して弊害があります。
2.週に1時間の意味
週に1時間の英語教育では、せいぜい「英語に親しむ」以上のことはできません。下手に英語に親しむと、中学での"This is a pen."に始まる授業がばかばかしく思えて授業が嫌いになり、いつの間にか英語が嫌いになる可能性が高いです。
何事も最初が肝腎なのに、最初にきっちりした教育をせずに「親しむ」などの中途半端なことを実施するのは、弊害が大きいと考えます。
自分の経験に照らしても、私も小学校時代にこのように英語に親しんだ故に、結局英語が最大の苦手科目になってしまったのは間違い有りません。
3.教師の質
生徒が英語を最初に教えられるときの教師の質は非常に重要です。小学校の場合はほぼ全科目を同じ教師が教えますが、そこで今から英語を追加するなど、できるはずありません。また、英語を母国語とする英語教師、いわゆるネイティブを派遣するなどの案もあるようですが、ネイティブで優れた英語教師がそんなに大量に急に採用できるわけがありません。正しい日本語を使えない日本人が日本語教育を出来ないのと同様、ネイティブなら誰でも良いなどということはありません。英語教育方法を十分に教育されている人材をそう急に増やすことは不可能です。
---募集要項---------
中央教育審議会教育課程部会外国語専門部会「小学校における英語教育について
(外国語専門部会における審議の状況)」に対する意見募集について
平成18年4月7日
教育課程課
中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会外国語専門部会では、このたび、「小学校における英語教育について(外国語専門部会における審議の状況)」を取りまとめました。
つきましては、広く国民の皆様から御意見をいただくため、下記の要領で意見募集
を行うことと致しました。皆様方からお寄せいただいた御意見については、今後の審
議の参考とさせていただきます。
なお、御意見に対して個別には回答いたしかねますので、その旨御了承下さい。
《意見募集要領》
○意見募集対象
:教育課程部会外国語専門部会「小学校における英語教育について(外国語専門
部会における審議の状況)」
○意見募集期間
:平成18年4月7日(金)から平成18年5月8日(月)まで
○意見提出方法
:郵送、FAX、電子メール
(電話による御意見の受付はいたしかねますので、あらかじめ御了承下さい。)
○意見提出先
:文部科学省初等中等教育局教育課程課
①郵送の場合
〒100-8959 東京都千代田区丸の内2-5-1
文部科学省初等中等教育局教育課程課宛
②FAXの場合
FAX番号:03-6734-3734
③電子メールの場合
電子メールアドレス:kyoiku@mext.go.jp
※判別のため、件名に【「小学校英語審議状況に対する意見」】と必ずお書き添え下さい。
○意見提出様式
「小学校における英語教育について(外国語専門部会における審議の状況)」に
対する意見
1.氏名
2.性別
3.年齢
4.職業(在学中の場合は「大学生」等、在学する学校段階を表記)
5.電話番号
6.意見
※電子メールで提出する場合、御意見は、必ずメール本文に御記入下さい。
コンピューターウイルス対策のため、添付ファイルは開くことができません。
※御提出いただいた御意見及び記載内容は氏名、電話番号を除き、公表される場合があることを御承知おき下さい。
【お問い合わせ先】
初等中等教育局教育課程課増子・能見
電話:03-6734-2565(直通)
03-5253-4111(内線:3707)
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コメント
謹啓。
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氏名 ****
性別 男性
年齢 55歳
職業 就職活動中(一部上場企業での勤務暦35年)
電話番号 028-***-****
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意見
『外国語』として、英語教育を小学校から
開始すべきという、政府審議会の答申について
物もうします。
英語の小学校での早期教育に反対いたします。
政府は、国際化と言えばなんでも良しとする昨今の風潮は
明治の元勲からみれば、なんと、なさけないことよとなげくで
ありましょう。
英語は、単純な言語ですから、世界語のひとつとして使われて
いくことは間違いないです。しかし、母国語が確立している
ことが前提でなければなりません。
Bilingualがもてはやされますが、どちらで思考しているかが
問題です。商社マンとか、企業の駐在員のお方たちの悩みのひとつ
にたとえば米国で幼稚園にはいる子供がいるとして、家庭での
言葉は日本語を使いますが、一歩、そとへでたら英語の氾濫
に子供はさらされます。
したがって、徐々に英語でしか家庭でも複雑な会話ができなくなり
逆に親の英語力がついていけなくなるそうです。
あるいは、日本語と英語が論理的に区分できない子供もでてきます。
この場合は、事態は深刻です。解決策は日本国に帰国せざるを得ません。
さらに、
①あいまいな言語はありません。あいまいさがあるとすれば、それは文化なのです。
明治の小説家、夏目漱石、森鴎外、志賀直哉、等々日本語をつくってきた方々の小説
を読めばいかに日本語が論理的かがわかります。また、外国の書物はほとんどすべて
日本語に翻訳されています。科学文献は明治の御世にすべて翻訳されました。明治の
元勲の英知にわたくしたちは、真の意味で感謝しなければならないでしょう。
②日本語の教師の質が落ちているのがひとつの問題。もうひとつは、いまの親がなさけ
ない教育しかうけてきていない。政府は愚民化作りの政策を開始していると見ています。
優秀な人は一握りでよいという政策です。しかし、優秀な国民がいてこそ、日本国は
未来に生きていけます。欧米諸国と同じ政策をとってはならない。明治の御世に全国津々
浦々に小学校をつくり、義務教育を開始した原点にもどらなければなりません。
日本語は世界的にみても、音韻も美しいし語彙も豊富な素敵な言語です。
③英語は、母国語がきちんとできて論理的な個人が確立してから教えないと思考がぐじゃ
ぐじゃになります。だれがこのばかな教育を計画しているのか、よく調べていく必要が
あります。
追記
わたくしは、航空機製造の技術者でした、仕事で米国とか欧州に出張しBusiness
の仕事をしてきました。英語でのやりとりが主体となります。
英語での専門用語はなれていますので、文法がしっかりしていれば仕事はきちんと
遂行できます。中学校から日本人は英語については読み書きはしっかり勉強しています
から、わたくしはビジネスでの意見は、ホワイト・ボードに英語で書いたり、OHPや
パソコンを使用して英語で主張します。
多少のスペリングの間違いは英語を母国語とするおかたたちでも年中していますから
きにしません。
要はきちんと主張すべきことがあいてにつたわればよいのです。自分の領域の仕事
ですから、それほど困難ではありません。仲良しになって遊び相手になろうとすれば
それはかなりの語学力を必要とします。それが希望であれば留学して数年間相手国
の文化にどっぷりつからないとじつげんできないかも知れません。
でも、外国暮らしなしで、達人になったおかたもたくさんいます。そういうおかたを
実際に知っています。いつも、英語のしゃれとか、慣用句とかの本を身に付けていて、
勉強しています。
年をとっても努力なさっています。
ようするに、語学は奥深いです。母国語ですらきちんとつかいこなせないほうが
社会に生きていくときに問題が多いと、わたくしはかんがえます。
皆様、いかがでしょうか。自分ができないことを子供に強要してはいけません。
以上、意見具申もうしあげます。
敬具。
投稿: Prayer | 2006年4月10日 (月) 05時41分
prayer様、コメントありがとうございました。
大いに納得できる内容で非常に参考になりました。なお、コメント頂いた内容でprayer様がkyoiku@mext.go.jp宛(文部科学省)にメールなさったと理解しています。(私からメールするとダブル可能性があります)なお、頂いたコメントの個人情報に関する部分は伏せ字にさせて頂きましたのでご了承下さい。
投稿: 練馬のんべ | 2006年4月10日 (月) 08時18分