騎馬民族と農耕民族
藤原正彦氏の「国家の品格」が売れまくっているようで、まことに慶賀の至り。アングロサクソン方式の議論でやっつけた方が偉い、という考え方に対して真っ向から警鐘を鳴らしており、側隠(atokでは変換できなかった…失礼な話だ)の情を持った日本型を、と主張されています。まさに正論です。
著者について余談。藤原正彦氏はご存じの通り新田次郎氏・藤原てい氏ご夫妻の息子さん。藤原家には、いまでも新田次郎の表札がかかっています。藤原正彦氏は「若き数学者のアメリカ」「数学者の言葉では」を出版当時読んでいらい注目していますが、最近では正論新風賞を取るなどすっかり保守の論客ですね。氏の教育論、一に国語二に国語、三四がなくて五に算数というのにも断固賛成。
閑話休題。アングロサクソンの市場原理主義は、まさに騎馬民族の考え方。剣を携え馬で来る代わりに、理論を携え金に乗って来るだけの話。短期的には、お日様の恵みを大事に大事に作物を育てている農耕民族を襲えば、農耕民族はひとたまりもありません。しかし、騎馬民族が去った後は荒れ地が残るだけ。それを地球規模でやられては、地球全体が荒れ地になるだけです。騎馬民族とて結局は行き場を失って滅び去るだけ。現代の市場原理主義そのもの、という感じです。
以下、次回。
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